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船戸与一おすすめ作品8選をご紹介~本気のものは人を惹きつける~

半端ない緊張感が味わえる、船戸与一氏のおすすめ作品8選をご紹介させていただきます。

早稲田大学卒業後、小学館、祥伝社など、出版社勤務を経て、フリーになり執筆活動を始めます。

1979年に「非合法員」という作品で冒険小説家としてデビューを果します。

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船戸与一おすすめ作品8選をご紹介~本気のものは人を惹きつける~

早稲田大学在学中は探検部に所属し、世界各地の辺境に赴いていた経験から、抜群の行動力を生かして、海外取材を精力的にこなし、質の高い冒険小説を数多く発表しています。

2000年には「虹の谷の五月」という作品で第123回直木賞を受賞し、外浦吾朗の筆名で、漫画、「ゴルゴ13」の脚本にも携わっています。

そんな船戸与一氏のおすすめの作品8選をご紹介いたしますので、楽しんでください。

《銃撃の宴》

アメリカ合衆国を舞台にした、超ハードボイルドの7編からなる短編集です。

全ての作品が流れ者の日本人が主人公で、タイトルと同じく銃撃にちなんだ話が展開されます。

勧善懲悪のごとく、悪党は最後に死を迎え、復讐者は生き残る構図になっています。

ここがポイント

感傷に流されず、硬派を貫く姿というものは、いつの時代もカッコ良くて男の憧れなのです。

《神話の果て》

南米三部作の第二弾であり、破壊工作員の志度正平が、ペルー山岳ゲリラの首謀者殺害を依頼される話です。

屍を踏み越えてゲリラに潜り込んだのはいいが、背後には彼の命を狙ういくつもの試練が待ち構えていたのです。

冒頭から心ざわめかせる展開であり、締め付けられるような緊張感は、見事としか言いようがありません。

ここがポイント

スリル、スピード、サスペンスの三拍子が揃っている傑作作品です。

《猛き箱舟 上・下》

海外進出した日本企業の守護神と仰がれる男の配下になり、アフリカの地で民俗解放戦線との戦いに参じる男の話です。

上巻では肌を焼く砂漠の太陽と、ピリピリとした緊張感が臨場感タップリに伝わってきます。

そしてクライマックスの下巻は裏切りと復讐の連鎖に始まり、殺戮、修羅の真っただ中に突き落とされた一人の男が冷酷な戦士に成り代わっていく様にゾクゾクしてしまいます。

ここがポイント

血と硝煙の匂いの立ち込める戦場こそが、彼の生きる場所だったのです。

冷たい復讐譚を感じる作品です。

《伝説なき地》

南米三部作の第三弾であり、伝説も生まれぬベネズエラの枯れた油田地帯でレアメタル鉱山が発見される話です。

そしてそこには、左翼活動家が麻薬組織から強奪した2000万ドルが眠り、コロンビア難民がマリアという聖女のもと共和国を建設しようとしているのです。

そうなると名もない地に男たちが集まり、血みどろの戦いが始まるのです。

ここがポイント

しかし結局、最後に生き残るのは虐げられた民衆であり、彼らこそ勝者なのです。

《虹の谷の五月 上・下》

フィリピン、セブ島で闘鶏を生業とるす祖父と暮らす日比混血児のトシオの話です。

90年代末のフィリピンの実情も子供目線で、さりげなく描かれているので、当時の様子がとても分かりやいです。

政情不安で秩序がない社会、やり切れない想い、そんな中でも崇拝する潜伏中のゲリラとの触れ合い。

ここがポイント

血と硝煙の匂いに慣れるほど、清も濁も体験し、すべてを糧に変えて、少年から青年へと成長していく姿に感激してしまいます。

過酷な状況を生き抜く少年の成長譚です。

《新宿・夏の死》

新宿を舞台にした、夏の死をテーマにした8編からなる短編集です。

欲望と憎悪と喧噪とした街の様子が織り交ざって、歌舞伎町界隈の光景が目に浮かんでくるようです。

ここがポイント

大都会ならではの暗部というか、汚れきった部分が克明に描かれています。

これだけのことを書くためには、船戸氏自ら緻密な現地取材をしたことが分かります。

死が絡んでいるからでしょうか、辛く切なくなってしまう作品です。

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《夢は荒れ地を》

8年間行方不明の元同僚、越路を探すためにカンボジアにやってきた、自衛官の樽本の話です。

当初、人探しから始まった物語は、人身売買、汚職、地雷撤去をめぐる利権争いなど、国家と人間の闇に深く分け入っていきます。

樽本はこのような絶望的な状況下で、子供の識字率を高めようとカンボジアでの教育整備を夢見るのです。

当然のように対抗勢力が出現してきて、戦いの凄まじさも味わうことができます。

ここがポイント

骨太でまさしく本物のハードボイルド作品であり、痺れます。

《降臨の群れ 上・下》

インドネシアのアンボン島の内乱の悲劇を描いた話です。

プロテスタントとイスラム教徒の殺し合いが泥沼化していて、その裏には巨大な悪意が蔓延っていたのです。

そして暗躍する武器商人、テロリスト、諜報機関そして極め付きは傍観者にしかなれない日本人の姿が描かれています。

ここがポイント

まさに、政治と宗教が錯綜し、欲望と欲望がぶつかり合う、冒険小説ファンにはおすすめの作品です。

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まとめ

船戸与一氏の作品はいかがでしたでしょうか。

男のロマンを味わって頂けましたでしょうか。

まだ読んでいない作品がありましたら、是非この機会に読んでみてください。

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