内藤了氏の作品の中からシリーズ物で抜群の人気を誇る、藤堂比奈子シリーズ全10作品をご紹介させていただきます。
内藤氏曰く、小説に登場するキャラクターは読者と小説の世界との橋渡し的存在として捉えているとのことです。
そしてホラーとミステリーを融合させた作風で人気が急上昇している作家です。
内藤了、猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子シリーズ全10作品をご紹介
人間の怒りや悲しみ、命がけで戦う人など、本当のことを書いていくことが作家としての価値だそうです。
さらに読者に恐怖や辛い気持ちだけを伝えるだけでなく、前向きになれる何かを残したくて執筆しているとのことです。
救いのある描写を通して何かを伝えていくことが作家としての務めだそうです。
そんな内藤了氏の人気作品、猟奇犯罪捜査班、藤堂比奈子シリーズに限定して、刊行順にご紹介させていただきますので、お楽しみください。
1、『ON 猟奇犯罪捜査班、藤堂比奈子』
ここがポイント
藤堂比奈子シリーズ第一弾で、自らが殺した被害者と同じ死に方で殺される犯人を追っていく話になります。
新人刑事の藤堂比奈子は、不可解な連続自死に隠された悲しい闇へと切り込んでいきます。
深い闇の描写と登場人物の魅力も素晴らしく、楽しみながら読み進んでいけます。
エンタメ性が抜群のホラー小説です。
2、『CUT 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』
藤堂比奈子シリーズ第二弾で、幽霊屋敷と噂される洋館から体の一部がない5人の女性の遺体が発見され、比奈子達が挑んでいく話です。
ここがポイント
緊迫する場面と落ち着いた温かい場面が、交互に描かれている展開で、目がはなせません。
前作を上回るグロさに躊躇いますが、キャラクターの良さに引っ張られてサクサクと読み進んでいけます。
これからの捜査班の活躍が気になります。
3、『AID 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』
藤堂比奈子シリーズ第三弾で、連続して発生する異常な自殺事件に挑んでいく話になります。
自殺の謎を追ううちに比奈子は、孤独な大人たちに遭遇していくのですが、、、、、。
ここがポイント
人の弱さや闇の部分が軸になっていて、最後まで楽しく読むことができます。
前2作に比べますとグロさは控えめで、実際にありそうな事件に思えます。
4、『LEAK 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』
藤堂比奈子シリーズ第四弾で、口や体内にお金を詰め込まれた死体が発見され、例のごとく駆り出される猟奇犯罪捜査班が挑んでいく話です。
ここがポイント
ホラー色は殆どなくなってきていて、その分かなり物語に厚みが出てきていて面白い仕上がりになっています。
異常犯罪の隠れた動機や個性豊かな登場人物などの描写に、どんどんと引き込まれてしまいます。
次作への伏線でしょうか、ラストに思わせぶりな一文があります。
5、『ZERO 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』
藤堂比奈子シリーズ第五弾で、幼児が犠牲になる猟奇殺人事件が、長野と東京で発生する話になります。
今回も凄惨な事件ですが、被害者が幼児なので尚更読んでいて、あまりにも痛ましくて辛くなってしまいます。
ここがポイント
今作は以前、比奈子が逮捕した連続殺人鬼の佐藤都夜が、脱走する事件も絡んでくる展開になります。
そして事件はそのまま次作品へ引き継がれていきます。
6、『ONE 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』
藤堂比奈子シリーズ第六弾で、前作ZEROの続編であり、比奈子大ピンチからのスタートの話になります。
比奈子は誰に監禁されたのか、そしてこれらの犯罪は誰の仕業なのか、猟奇犯罪捜査班の仲間が犯人と連続殺人鬼の佐藤都夜に翻弄されていきます。
しかし捜査班のチームワークの良さや、結束に救われ、各々の立場で必死に奮闘する姿が勇気づけてくれます。
ここがポイント
次作の展開がとても気になる終わり方です。
7、『BACK 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』
藤堂比奈子シリーズ第七弾で、警察病院の受刑者を収容する特別病棟で大量殺人が発生する話です。
今回の事件はサイコパスな個人が犯す猟奇犯罪とは異なり、何か組織的なものが関わっている匂いのする事件です。
ここがポイント
それ故、事件自体がシリーズの新たなる展開の序章に思えてきます。
盛り上がったところで次作に繋がっていきます。
8、『MIX 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』
藤堂比奈子シリーズ第八弾で、湖で上半身が少女、下半身が魚のような謎の遺体が発見されるという話になります。
事件の真相はあまり気持ちいいものではなく、大変恐ろしく、前作からの姿が見え隠れしている、強大な犯罪組織の存在が伺えます。
ここがポイント
相変わらず刺激の多い描写は多くなっていますが、正義に燃える刑事たちの姿は輝かしく恰好いいので救われます。
今後の展開が待ち遠しくなります。
9、『COPY 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』
藤堂比奈子シリーズ第九弾で、30年前と12年前に起きた殺人事件と同じような殺人事件が起きる話になります。
事件のつながりなのか、千葉県の牧場からは多数の人骨が出てきてとんでもないことが判明します。
人を人とも思わない残虐的な殺し方が吐き気をもよおしてしまいますが、登場する人々の人間らしいやり取りに救われます。
ここがポイント
話が壮大になり、ますます面白味が増してきましたが、次作の完結版BURNが楽しみです。
10、『B U R N 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』上・下
猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子シリーズもついに、本作品第10弾で、完結となります。
今までに類を見ない、バイオレンスと早い展開に圧倒され続けます。
数々の藤堂のピンチに最高の絆をみせる、猟奇犯罪捜査班の仲間たちに感動してしまいます。
ここがポイント
文句のつけようのない、ラストに感激しきりの作品です。
まとめ
たくさんの作家先生が主人公にしている女刑事シリーズの中でも、一風変わった猟奇犯罪専門の藤堂比奈子シリーズはいかがでしたでしょうか。
第一弾から順番に読んでいただければ、その面白さにかなりハマってしまうと思います。
この機会に是非読んでみてください。