電車やバスで通勤、通学している方におすすめの短編ミステリー小説3編をご紹介させていただきます。
今では通勤、通学途中、若者から年配の方までがスマホ片手にゲームをしたり、ニュースを見たり各個人の楽しめることをやっているのが見受けられます。
一昔前までは、新聞や文庫本を片手にしている方が多かったように思います。
ネットが見えてメールやラインができ、スマホはなくてはならない身体の一部になっているのです。
もし通勤途中の電車やバスの中でも短時間で楽しめるミステリーがあれば、ミステリー好きな方には楽しさが増えるのではないでしょうか。
通勤・通学電車内で読めるおすすめ短編 ミステリー3選のご紹介
シリーズもののミステリーは通勤電車の中で読むには少し長すぎて時間がかかりますが、短編作品の一話が短いものであれば、短時間で読み切れるのです。
勿論、長編ミステリーにはそれなりの良さもありますし、シリーズものにハマることもあります。
しかし、短編作品であれば、ほんの短い時間で読み切れて、ミステリーを味わうことができるのです。
そんなおすすめ短編ミステリー作品、3選をご紹介させていただきます。
その① 東野 圭吾『嘘をもうひとつだけ』
加賀恭一郎(警視庁日本橋署の刑事、階級は警部補)が活躍する短編シリーズであり、5つの話が詰まった短編集です。
タイトルの『嘘をもうひとつでだけ』はこの中の5作品の総合タイトルであり、他の4作品にも共通して嘘がテーマになっています。
嘘というのは、悪い嘘と良い嘘があり、悪い嘘は自分以外の人に迷惑をかけてしまうのです。
逆に良い嘘はその嘘をつくことで、結果的に人が悲しむのを回避したり、幸せにすることができたりするのです。
ここがポイント
この短編集には人間模様が鋭く描かれていて、単なる推理小説でない一面も味わうことができる作品なのです。
その② 宮部 みゆき『返事はいらない』
6話からなる短編集で、都会(東京)をテーマにした作品であり、人間模様が端的に描かれています。
ここがポイント
6作品のうちの4作品が、借金をテーマとして取り上げられています。
今やクレジット社会であり、簡単にものが買えたり、お金が借りられたりします。
しかしその影でいろいろな問題が起こり、取り返しのつかない事態になってしまう事だってあるのです。
ものを大事にしたり、質素倹約などという考えは今の時代、遠い昔のおとぎ話のようになってしまったのかと、思ってしまいます。
短編集の中の一つの作品、「裏切らないで」は、あの宮部氏の代表作のひとつである「火車」の伏線であるかのような話となっています。
その③ 湊 かなえ『望郷』
人間の心の奥底にある感情を揺さぶる、6編からなる連作短編集です。
この作品は人気があり、よくドラマ化されていて、テレビ等でご覧になった方もみえると思います。
ここがポイント
作品としての賛否両論はありますが、島や人間の心情をテーマにした話であり、感慨深くなってしまいます。
湊かなえの氏の代表作品は、映画にもなった『告白』や『白ゆき姫殺人事件』が有名ですが、短い時間で読める短編集もなかなか彼女の持ち味が凝縮されていて楽しめます。
まとめ
今や、日本を代表するミステリ作家先生の3名の短編をご紹介させていただきました。
人間同士の軋轢とか葛藤をテーマにしている、作品はお楽しみ頂けましたでしょうか。
まだ読んでいない作品がありましたら、是非この機会に読んでみて下さい。
そしてもっとミステリーの面白さを楽しさを味わってみて下さい。