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村上春樹おすすめ作品10選をご紹介~人の心と対峙していく~

平易で親しみやすい文章が特徴的な、村上春樹氏のおすすめ作品10選をご紹介させていただきます。

大学在学中にジャズ喫茶の経営を経て、1979年にジャズ喫茶のキッチンテーブルで書き続けた「風の歌を聴け」という作品で群像新人文学賞を受賞し、作家デビューを果します。

当時のアメリカ文学から影響を受けた乾いた文体で、都会生活を描いたことで、注目を浴び、時代を代表する作家として注目されます。

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村上春樹おすすめ作品10選をご紹介~人の心と対峙していく~

1987年発表の「ノルウェイの森」という作品は、上下巻で430万部を売るベストセラーとなり、これがきっかけで村上春樹ブームが起き、以後は国民的支持を集めています。

また2006年には民族文化へ貢献した作家に贈られるフランツ・カフカ賞をアジア圏で初めて受賞しています。

その後も村上氏の活躍は目覚ましく、ノーベル文学賞の有力候補に何度もあがっています。

そんな村上春樹氏のおすすめの作品10選をご紹介いたしますので、お楽しみ下さい。

1、『風の歌を聴け』

鼠三部作の一作目であり、青春時代の一時期が駆け足で過ぎ去っていく時間と、整理のつかない感情の中を、手探りで進んでいく話です。

1970年の夏、生物学を学んでいる大学生が、帰省しての出来事が、洗練かつ都会的な文章で描かれています。

村上氏の描く、どこか退廃的で寂寥感が漂っているような灰色の世界、それでいて、そこで展開される爽やかで洒落た生活。

ここがポイント

この大人びた世界観に引きつけられてしまい、素敵な言葉にもたくさん出会うことができます。

読み終わった後に、心地よい風が吹き抜けたように感じる作品です。

2、『1973年のピンボール』

鼠三部作の二作目であり、学生時代が終わり、友人との翻訳事務所を展開しながら、双子と暮らす日々の「僕」の話です。

女性のぬくもりに浸りながらも、故郷を離れる決意をした「鼠」。

前作から5年の月日が流れて、毎日ビールを飲む日は変わらないだろうけど、二人共大人になったんだなぁとしみじみと感じてしまいます。

ピンボールに関する話は、書いている途中で思いついたかのように、唐突にはじまり、そっけなく終わってしまいます。

どこかへ冒険するわけでもなく、東京にいる僕と双子のやり取りと、神戸にいる鼠と呼ばれる僕の友だちとバーのマスターとの会話を中心に、その様子が交互に繰り広げられるのです。

ここがポイント

時の流れに沿って、季節感をとらえる文章を肌に感じでしまう作品です。

3、『羊をめぐる冒険』上・下

鼠三部作の三作目であり、自分自身の葛藤、過去と現在の折り合いなんてものを、掘り下げようとした話です。

鼠の失踪と一国を牛耳る謎の組織の登場により、不可思議な羊を追う物語が展開していきます。

ここがポイント

場面の状況の展開には主義、主張はありませんが、登場人物による人間性に関する発言には意味深長的なものが多く、なるほどと感心させられます。

物語では謎の羊の正体や、羊博士、羊男、耳が魅力的なガールフレンドの存在が、個性豊かに表現されていて、興味を盛り上げてくれます。

飽きの来ない構成力のある作品です。

4、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』上・下

「世界の終わり」と「ハードボイルド・ワンダーランド」という2つの対極的に見える物語が、交互に繰り返されていくうちに、一つの物語として収束していく話です。

孤独で救われない少し悲しい人生、でもそれでいて不満足でもなく、というような人生観とそれを取り巻く世界があるのです。

ここがポイント

好き嫌いが分れるかもしれませんが、文学や音楽を巧みに引用した表現や情景描写、心理描写には引き込まれるものがあります。

冒険ものやファンタジーものなどでは表現しきれない、いろいろな要素が詰まっている作品です。

5、『ノルウェイの森』上・下

38歳のワタナベが、ドイツのハンブルク空港に降り立った時に、ビートルズの「ノルウェイの森」を聴いたことが切っ掛けで、若い頃の様々なことを思い出す話です。

高校時代に親友のキズキを自殺で失い、そのガールフレンドであった直子と大学時代に再会し、そこから彼女との物語がはじまるのです。

作品に多く出てくる性描写シーンは死と対極にあるもので、ワタナベの悲しみや深い森のように混沌として心の内を際立たせるのに不可欠なものなのです。

ここがポイント

キチンと生きると決めたならば、生き続けるための代償を払わなくてはならないのです。

一見、現実離れした世界の中なのに、なにかしらの共感を覚えるからこそ、この作品はこれほどまでに人を惹きつけるのだと思います。

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6、『国境の南 太陽の西』

37歳の主人公である、始(はじめ)の幼少時代から現在までの生活と、3人の女性の話です。

思春期の始まる頃に出逢い、刹那のこの世界を共に生きて行ける、唯一の女性だと初めて感じた島本さんがいたのです。

抑えることの出来ない欲望と、青春の傲慢さから傷つけてしまった、初めての恋人であるイズミがいたのです。

そして30代半ばになり、愛する妻である有紀子と、可愛い二人の娘との生活を築いた始の前に現れる、島本さんがいたのです。

島本さんとの再会で、全ての流れが変わってしまうのかと思ったのですが、何も奪われず、幻のように消えてしまうのです。

ここがポイント

大人になると周りの色々なことに、時にがんじがらめにされ、体裁もあり、心のおもむくままになかなか動けないのです。

余韻があとを引く、素晴らしい作品です。

7、『ねじまき鳥クロ二クル(第1部)泥棒カササギ編』

ネコがいなくなり、妻もいなくなり、そしてネコと妻を探す男の話です。

会社を辞めて、日々家事に従事する、僕、亨と、雑誌編集者として働く妻、久美子との結婚生活はそれなりに平穏であったが、飼っていた猫の失踪をきっかけに、二人のバランスが崩れ始め、久美子までが姿を消してしまうのです。

庭で世界のネジを巻く、ねじまき鳥がいなくなってから、僕は素性の知れない加納マルタ・クレタ、笠原メイと奇妙な接点を持つようになるのです。

そして僕は妻の久美子の実家の付き合いで、たびたび会っていた元日本兵の本田の形見をなぜか受け取ることになるのです。

ここがポイント

村上ワールド全開の夢と現実が入り乱れる世界が広がり、どの事柄も重要な伏線のように思えますが、つぎの瞬間にはどれもがそうでないような気がしてしまう作品です。

8、『海辺のカフカ』上・下

15歳の少年の田中カフカが、父親にかけられた呪いの言葉から逃れるために家出をし、不思議な世界を行き来しながら、心の成長を遂げていく話です。

様々な描写にメタファーが散りばめられていて、現実の世界なのか、彼等の内側の世界なのか、突き詰めようとするとまた深い森の中に迷い込んでしまうのです。

どこからが本当の世界なのか、理解しがたくなりますが、カラスと呼ばれる少年や登場人物の何気ない会話に、生きていくことのメッセージを感じることができます。

ここがポイント

小説を読むというよりも、抽象画を鑑賞した気分になってしまう作品です。

9、『1Q84』

スポーツインストラクターで、暗殺の仕事もする青豆と、数学講師をしながら小説家を目指している天吾の二人を中心に展開する話です。

小学生の時に、二人の間に起こった不思議な出来事をきっかけに、二人は遠く離れていた長い間もお互いを想い続けるのです。

ここがポイント

1984年に二人は別々に1Q84という違う世界に入り込むことになり、そこは本来あるはずの1984年ではない別の世界だったのです。

最初、二人はまるで異なる世界にいるのに、後半になるにつれて、お互いの世界が交差するような情報が見え隠れし始めます。

なので、彼らがいつ出会うのだろうかという期待をしてしまいます。

ミステリー的な要素も多分に含んでいますが、謎が多く残る作品です。

10、『騎士団長殺し』上・下

肖像画を専門に描く画家である主人公が、6年間連れ添った妻に別れを告げられ、友人の著名な画家だった父が住んでいた山の上の家にひとり移り住む話です。

しばらく描いていなかった絵を再び描き出し、そこで出会った謎の多い白髪の免色さんと、その場所で起こる不可思議な出来事。

画家の独特な世界観や雰囲気が感じられ、登場人物のセリフもとても丁寧で、繊細であり、自分の思惑をできるだけ正確に伝えようとしているように感じます。

また主人公と免色の関係性が独特であり、とても興味深く、「騎士団長殺し」の絵や、登場人物それぞれの悩みや考えなど、これからの展開が気になるポイントもたくさんあります。

ここがポイント

現実と非現実が渾然一体化した不可解な世界の作品です。

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まとめ

村上春樹氏の作品のご紹介は、お楽しみ頂けましたでしょうか。

その独特な世界観に、浸っていただけたかと思います。

まだ読んでいない作品がありましたら、是非この機会に読んでみて下さい。

そして村上ワールドにハマって下さい。

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