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高田郁おすすめ作品8選をご紹介~一つひとつを丁寧に紡ぐ~

時代小説の新分野を拓く、高田郁氏のおすすめの作品8選をご紹介させていただきます。

大学卒業後、幾たびか司法試験を受けますが、失敗が続き、1993年集英社レディスコミック誌「YOU」の漫画原作者としてデビューをします。

その当時のペンネームは川富士立夏と言い、父親が山本周五郎氏のファンであったことから、子どもの頃から、周五郎作品をはじめとする時代小説に親しみながら育ったとのことです。

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高田郁おすすめ作品8選をご紹介~一つひとつを丁寧に紡ぐ~

40代の半ばで、山本周五郎氏の短編作品である「なんの花が薫る」を読んで、大きな刺激を受け、時代小説作家への転身を決意します。

そして2007年に「出世花」という作品で、第二回小説NON短編時代小説賞の奨励賞を受賞します。

これを機に、2008年に時代小説作家としてデビューをし、文芸評論家の細谷正充氏からは「頭抜けた才能」と評価されています。

小説家人生の幕開けから、華々しい実績を次々に生み出していき、2009年には高田氏の代表作とされる「みをつくし料理帖」シリーズの第一弾を発刊しています。

そんな高田郁氏のおすすめの作品8選をご紹介いたしますので、お楽しみください。

1、『出世花』

父と二人生き倒れ、一人生き延びた少女のお艶は、救われた寺の住職から「緑」という名をもらい、湯灌を扱う三昧聖として生きることを決心する話です。

現世での報いを望むことをやめ、せめてもの救いにと、三昧聖による湯灌を願う人々の姿があるのです。

ここがポイント

彼らが背負った悲運と、すがるような思いが胸に迫ってきて、それらに全身全霊て応えようとする、お緑の健気さが胸を熱くします。

人が人を想うこころほど、尊いものはないと改めて教えられる作品です。

2、『八朔の雪ーみをつくし料理帖』

みをつくし料理帖シリーズの第一弾であり、少女の頃に水害で両親を失い、大坂から江戸にやって来た天涯孤独の澪が、様々な困難にあいながらも、料理人として成長していく話です。

試行錯誤しながら、馴染みの薄い上方の料理を江戸で広めていき、澪が作る料理は、番付に載るほど有名になっていきます。

しかし、いつの世界にも妬みはあるもので、江戸の名料理店の「登龍楼」が、非道な妨害をしかけてくるのです。

ここがポイント

それでもへこたれることなく、新しい発想と努力そして、周囲の協力もあって、一歩一歩着実に進んでいく姿には心を打たれてしまいます。

出てくる料理も素朴で美味しそうであり、元気がもらえる作品です。

3、『銀二貫』

仇討で父を失くした鶴之輔は、寒天問屋、井川屋の主である和助に、銀二貫で助けられる話です。

名前も松吉と改めて、丁稚奉公を皮切りに、松吉の二十二年に渡る人生が描かれています。

度重なる大火にもめげることなく、商いを模索する井川屋の面々に揉まれながら、成長していく松吉。

ここがポイント

私利私欲を二の次にする和助は、結果的にお金もさることながら、自他への信頼や、人の情けなど、お金よりも価値あるものを手にするのです。

現代社会には失われつつある、ひたむきに正直に生きる大切さを教えてくれる作品です。

4、『花散らしの雨ーみをつくし料理帖』

みをつくし料理帖シリーズの第二弾であり、装いも新たに、つる屋を開店した澪たちは新しい料理を出しても、それより前に登龍楼に先を越されてしまうという話です。

今作は、ふきと美緒という二人の使用人の女の子が登場し、一層賑やかになっていきます。

登龍楼の嫌がらせに始まり、会うことが許されない幼馴染への想い、大病にもめげず、息子を看る母親の想い、そして主人公の澪の伝えることのできない恋心など、たくさんの人の思いが詰まっています。

ここがポイント

澪の作り出す料理が、色を添え、切ないけど温かい気持ちにさせてくれます。

義理人情やほのかな恋などもやさしく描かれている作品です。

5、『想い雲ーみをつくし料理帖』

みをつくし料理帖シリーズの第三弾であり、相変わらず、つる屋と澪の周りでいろんな問題ごとが起こる話です。

失踪していた天満一兆庵の若旦那、佐兵衛の手がかりを知る富三がつる屋に現れたり、神田御台所町に偽のつる屋が現れたり、ふきの弟の健坊が失踪したりと様々なことが起こるのです。

さりげない優しさや人情、慈しむ気持ち、そして時には厳しく、愛にはいろいろな形があり、みんなそれぞれ真心を尽くしていることが分かります。

ここがポイント

難題を超えて強くなり、真の料理人に近づいている澪に目が離せなくなる作品です。

6、『あいー永遠に在り』

幕末から明治にかけての激動の時代を力強く生きた、関寛斎、あい夫婦の軌跡を描いた話です。

実直で一本木であるけれど、心根が優しい夫の寛斎と一歩下がって、ついて行くのだけれど、いざという時は前向きな妻、あいの姿が理想的な夫婦像として、描かれています。

子どもに先立たれたり、夫の留学によって一人で家計を切り盛りしたり、老後に隠居する年代になっても、北海道の開拓に乗りだしたりと、あいの人生は波乱万丈だったのです。

ここがポイント

物事の明るい面に目を向け、前向きに生きる強さはどれだけ夫、寛斎の力強い支えになっていたことだろうと思います。

偉大な人生の生き様が感じられる作品です。

7、『蓮花の契り 出世花』

「出世花」の続編であり、正緑が自分の生き方に真正面から向き合い、答えを出していく話です。

青泉寺の立派な三昧聖である正緑、今回はある事情で桜花堂で暮らすことになったり、深川八幡様のお祭りでおこる惨劇や、青泉寺に待ち受ける試練などがあり、ハラハラしてしまいます。

果たして実母との本当のわだかまりを解くことができるのでしょうか。

ここがポイント

自身の人生の指針を揺るがす時の心の葛藤、正念との決意をかわす想いなどが、四季折々の美しい景色と共に描かれています。

心が洗われるような作品です。

8、『あきない世傳 金と銀 源流篇』

学者の娘として生まれた幸は、父が死んだあと、9歳で呉服商の「五鈴屋」へ女衆として奉公に出される話です。

呉服が飛ぶように売れる時代は去り、商いは先細りしていき、それに輪をかけて4代目の放蕩によって、店の信用を失いつつあった五鈴屋だったのです。

存続の危機に直面した五鈴屋は果たして、暖簾を下ろすことになってしまうのでしょうか。

現代とは打って変わって、女性は自由に生きづらく、そんな時代だからこそ、如何にしてその才能を開花させていくのかが重要となってきます。

ここがポイント

才能が有っても花開かずという事もあり、やはり周りの環境が大事であり、番頭の治兵衛の役回りが重要となってくるのです。

真に知恵は生きる力になるという事分かる作品です。

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まとめ

高田郁氏の作品はお楽しみいただけましたでしょうか。

まだ読んでいない作品がありましたら、是非この機会に読んでみて下さい。

時代物の楽しさが十分に味わえると思います。

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