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古谷田奈月おすすめ6選をご紹介~自由で斬新なスタイルで描写~

感性の鋭さで描く、古谷田奈月氏のおすすめの作品6選をご紹介させていただきます。

大学卒業後、派遣社員などのアルバイトをしながら、作家を志すべく、執筆活動を続けていたそうです。

そして2013年に「今年の贈り物」という作品で第25回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、その後同作を「星の民のクリスマス」と改題して、作家デビューを果します。

その後も執筆する作品が各文学賞を受賞し、活躍の幅を拡げています。

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古谷田奈月おすすめ6選をご紹介~自由で斬新なスタイルで描写~

古谷田氏は本を読むことがが嫌いなわけではないそうですが、あまり本を読まずに生きていきたいと思っているそうで、なるべく少ない冊数でいい本、自分を豊かにする本を読みたいそうです。

また、自分の書いた本を読んでくれた人には、一冊分の貴重な時間と体力まで使って、よく読んでくれたんだなあと感謝の気持ちを感じるそうです。

そんな古谷田奈月氏のおすすめの作品6選をご紹介させていただきますので、お楽しみください。

1、『星の民のクリスマス』

歴史小説家のお父さんが、クリスマスプレゼントで娘、カマリの為に書いたお話の中に、娘が迷い込んでしまい、そして迷い込んだ娘を捜すために、そのお父さんまでもが迷い込んでしまう話です。

迷い込んだ本の世界では、人間の世界を「外」と呼んでいて、本来外の世界から、人間がやってくることなど、あってはならないにも関わらず、やってきてしまった少女の運命はどうなってしまったのでしょうか。

幻想的な世界観と、哲学的な文章の言い回しに翻弄されながらも、個性的で愛らしい登場人物のおかげで楽しく読み進むことができます。

ここがポイント

ファンタジーノベル大賞の最後の大賞受賞作品です。

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2、『ジュンのための6つの小曲』

発達障害を持った少年ジュンと、行動を共にする少年トクの話です。

あほジュンとみんなから呼ばれる少年ジュンは、日常の風景や行動もすべてが音になり、音楽になってしまうのです。

そうなのです、ジュンにとっては、周りにあるもの全てが音楽なのです。

そんな彼がある日、同級生のトクと彼の持っているギター、「エイプリル」に出会うことにより、自覚してしまうのです。

そして、ジュンは自分が楽器だと主張するのです。

ここがポイント

柔らかい中にも、不思議な世界観が味わえる作品です。

3、『リリース』

男女同権が実現して、同性愛者がマジョリティとなった世界で、異性愛者による、精子バンク占拠テロが発生する話です。

女性上位になり、性転換も当たり前に行われる逆転の社会に驚きを隠せません。

男性は遺伝子を提供するに過ぎない存在と化して、墜ちていってしまい、同性愛が主となった世界では、男性の地位も地に落ちてしまったのです。

そして国営の精子バンクで起きた事件を軸に、テロを起こした男子学生のボナとエンダの背景や真相などが究明され、そしてその後の驚くべき展開など、引き込まれる部分もかなりあって楽しめます。

ここがポイント

行き過ぎたジェンダーフリーの怖さが、強烈に印象付けられる作品です。

4、『望むのは』

隣の家のお母さんがゴリラだったり、時に、動物が生まれたりする、何とも奇妙な世界の話です。

新鮮で不思議な表現に満ち、とてもラノベに分類されるような代物ではありませんが、謎も多く、ゴリラであったりハクビシンであったり、ダチョウだったりすることが、何を意味するのかがどうしても解らなくなってしまいます。

ここがポイント

そんな中、動物は皆、人として生活していて、メルヘンというわけでもないですが、すごく温かな世界観で、社会風刺を携えながらも、ニヒリズムに酔っていない思想に共感してしまいます。

動物が普通に喋ったり、職を持ったり、人間と結婚したりして、生活に溶け込んでいる姿が面白可笑しく楽しめます。

SFチックでそれでいて、感性の鋭さがある作品です。

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5、『無限の玄/風下の朱』

「無限の玄」三島由紀夫賞受賞作と「風化の朱」芥川賞候補作の2編を収録した作品です。

「夢幻の玄」は確かに死んだはずなのに何度も蘇る父の玄、そしてそのことに困惑しつつも、すぐに対応できてしまう、家族たちの様子が何とも奇妙で面白く描かれています。

ふと気が付けば、すでに息苦しくなっていて、もがくようにたどり着いた最後の狂気にも、唖然としてしまいます。

女性を拒絶する家族の行く末は、どうなってしまうのでしょうか。

「風下の朱」は一転して、こっちは女性だけの話ですが、野球とソフトボールに性を写し込んで、穢れを憎み、差し伸べられた手さえ拒む、女の孤独が描かれています。

ここがポイント

表裏一体の愛情の描写が、鮮烈な印象の作品です。

6、『神前酔狂宴』

神社に併設された、結婚披露宴会場で働く若者たちの姿を描いた話です。

何の苦労もしないで、大人になり、上京した主人公の浜野が時給の高さにつられて、結婚披露宴会場で働くことになったのですが、仲間に影響を受けたり、たくさんの披露宴に接しているうちに、仕事への矜持を身に着けていきます。

派遣社員として働く現場にある面倒な人間関係の軋轢、意識の違い、生き方の違いなども掘り下げて描かれています。

そして究極の虚構としての客が登場して、物語はクライマックスを迎えていきます。

ここがポイント

不思議な面白さが味わえる作品です。

河出書房新社
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まとめ

古谷田奈月氏の作品のご紹介は、お楽しみいただけましたでしょうか。

まだ読んでいない作品がありましたら、是非この機会に読んでみてください。

読書の楽しさが、ひろがりますよ。

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