ご紹介させていただく作品は短時間でも推理小説の楽しさ、面白さを実感できるものばかりです。
通勤・通学の電車内、昼休み時間、旅行・出張等の移動中でも手軽に読めるものばかり集めてみました。
推理小説を初めて読む方、すでに推理小説にはまっている方でも、楽しめる”読みやすい”推理小説20選になっております。
【300P以下限定】読みやすい短編ミステリー・推理小説20選をご紹介
推理小説というと、難しい、とっつきにくいと思う方もいると思います。
しかし、短編ミステリー小説は、さらり読めて、面白さが凝縮されたものばかりです。
ご紹介する作品は300ページ以下に限定し、厳選した作品です。
比較的短いものばかりご紹介していますので、時間のない方でも楽しんでいただけると思います。
①掏摸(スリ) (175ページ) 中村文則
2010年に大江健三郎賞を受賞した作品であり、本のタイトルの”スリ”の如く、主人公は天才スリ師なのです。
この天才スリ師が作り出すストーリーは必見です。
ここがポイント
翻訳本がアメリカのAmazonでも月間ベストセラーになり、海外でも評価の高いミステリー作品です。
日本の評価(各WEBサイトのクチコミ等)を見ていても、キャラ設定の奇抜さと『スリルがあって面白い』との評判の声も多々あります。
スリリングな展開を書籍で味わいたい方には最高の作品です。
②神様ゲーム (224ページ) 麻耶雄嵩
小学生探偵が主人公のミステリー小説です。
小学生探偵モノと言ってもあなどることなかれ。非常に作りこまれた展開になっています。
主人公が小学生なので、子どもでも大変読みやすく、誰もが楽しめる内容です。
ここがポイント
ゲーム感覚で本格的なミステリーが楽しめる作品です。
③クール・キャンデー (160ページ) 若竹七海
ミステリーとは思えないほどの漫画チックな表紙に、目を奪われてしまいます。
ここがポイント
その表紙から一見、学園ミステリーのように思われがちですが、読んでみるとその人気ほどが分かります。
短いミステリーですが、長編にも負けないくらいの謎が凝縮されていて、かなりおすすめの作品です。
④ロートレック荘事件 (222ページ) 筒井康隆
数々のミステリーの賞を獲得した作品です。
舞台はバカンスに使われる洋館であり、訪れていたのは将来有望な青年たちと美貌の娘たち。
そのうち、一人また一人と美女が殺されていき、推理小説史上初のトリックに翻弄さされてしまいます。
ここがポイント
推理小説好き・トリック好きには堪らない必読の作品です。
⑤終わらせ人 (243ページ) 松村比呂美
ホラーミステリー作品です。
死んだ母が従事していた仕事の内容に引き込まれてしまい、そのことを調べる主人公の祈子。
ここがポイント
女性の方に大変人気の作品となっており、「愛」の捉え方が絶妙なのです。
少しミステリアスなものを読んでみたい方には、おすすめの一冊です。
⑥真夜中の五分前 (227ページ) 本田孝好
純文学的要素を持ったミステリーです。
ここがポイント
恋人が死んでから5分ずれた人生が始まり、思いもしないことが始まるのです。
恋愛ミステリー好きな方に大変人気があります。
自分の素直な感情を見直すことができる作品です。
⑦沈黙のフライバイ (264ページ) 野尻抱介
宇宙がテーマとなっている短編SFミステリー5篇が綴られている作品です。
短編の中には、地球外生物が登場してくるものもあり、まるで映画の「未知との遭遇」を彷彿してしまいます。
ここがポイント
宇宙に興味があり、ミステリアスな世界観も楽しみたい方には、本当におすすめです。
1話が短いので、スキマ時間に読むには最適な作品です。
⑧地を這う虫 (227ページ) 高村薫
日陰にありながら、矜持を持ち続ける男たちの敗れざる話が詰まった、4編からなる短編集です。
愚直な主人公たちが織りなすストーリーは、とても硬く濃密に仕上がっています。
ここがポイント
人間の欲望を赤裸々に描いたものなので、自分と共通する部分が見つけられるかもしれません。
少し、人生に迷い始めている、もう一度見つめ直してみたいと感じている方にはおすすめの作品です。
⑨我らが隣人の犯罪 (253ページ) 宮部みゆき
今やテレビの2時間サスペンスでも度々放送される、大人気の作品です。
引越し先の隣の家との軋轢が、問題となります。
Amazonのレビューでも面白かったと絶賛する人が、かなり多いのも分かります。
表題作以下5篇からなる短篇集となります。
ここがポイント
人間の描写が実にうまく、一話一話が絶妙に趣向の凝らした作品ですので、楽しめること間違いないと思います。
⑩点と線 (262ページ) 松本清張
推理小説ブームの先駆けとなった作品です。
タイトルだけでもご存知の方も沢山いると思います。
ここがポイント
鉄壁なアリバイに隠された事件の真相は、いかに展開していくのでしょうか。
推理小説を読む人には、外しては通れない作品だと思います。
現在でも色褪せることなく、数々の推理小説家の教科書的作品であることは間違いないと思います。
⑪こめぐら (256ページ) 倉地淳
第一回本格ミステリー大賞を受賞した作品で6編からなる短編集です。
人気の猫丸先輩が登場する、書籍未収録作品も収録されています。
サクサク読みたい方には本当に人気があります。
ここがポイント
軽いタッチの推理小説がお好みの方には、かなりおすすめです。
⑫光媒の花 (296ページ) 道尾秀介
2010年山本周五郎受賞作品です。
作品のテーマは、現代も問題視されている認知症を取り上げています。
認知症の母と暮らす息子が主人公であり、物語は過去に犯した罪から始まります。
年齢層が高い読者に比較的人気があるようです。
ここがポイント
人には言えない悩みを持った主人公の心の葛藤に、考えさせられる作品です。
⑬影踏み鬼 (237ページ) 翔田寛
幕末~明治時代が舞台の時代小説であり、第22回小説推理新人賞を受賞した作品です。
人間特有の業を視点にあてた、5編からなる短編集になっています。
時代小説、歴史ものが好きな方にはとても人気があります。
ここがポイント
屈辱・侮辱を受けた人間の業というものを知りたい人は、是非読んでいただきたいと思います。
⑭夏と花火と私の死体 (223ページ) 乙一
第六回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞受賞作であり、デビュー作です。
ここがポイント
殺された9歳の少女の視点で物語は語られていきます。
若者に絶大な人気のある作品です。
乙一氏が16歳でこの作品を執筆したことに、驚きを隠せません。
⑮妻の女友達 (280ページ) 小池真理子
独特の雰囲気を持った表題作を含む、6編からなる短編集です。
何処にでもある様な状況設定なのに、結末の意外性が心に重く圧し掛かってきます。
ここがポイント
伏線の張り方が絶妙であり、どの作品もヒネリが効いていて楽しめます。
短時間で読めるのに、密度が濃く、特に主婦層に人気があるようです。
平凡な日常が非日常に変わる、何が起きるか分からない、注意喚起のバイブルとして、読まれてはいかがでしょうか。
⑯鏡の女 (262ページ) 内田康夫
テレビの2時間サスペンスでもお馴染みの浅見光彦シリーズ作品です。
ここがポイント
3つの鏡に関わる、女性の怨念の凄まじさを感じさせる内容になっています。
女性読者が沢山いることはもちろんのこと、男性にも絶大な人気があります。
名家の坊ちゃんでありながら、ごく普通の民間人が警察を出し抜いて、事件を次々に解決していく様はスカットします。
⑰鈴木ごっこ (229ページ) 木下半太
赤の他人が家族のフリをして、1年間ひとつ屋根の下で暮らす話です。
一軒の家に集められた4人が鈴木という姓にさせられて、同居生活を始めるのです。
短い時間で読みたい人には人気のミステリーです。
ここがポイント
さて驚きの恐怖に浸る結末はいくつあるのか、読んでからのお楽しみの作品です。
⑱イン・ザ・プール (279ページ) 奥田英朗
精神科医の伊良部先生の元に訪れる、個性的な患者たちの話です。
訪れる患者は依存性・変な癖・おかしな症状を持った人間たちなのです。
Amazonのレビューの数も群を抜いて多く、非常に沢山の人に人気があります。
ここがポイント
心の病気を抱える人間の心理が、手に取るように解る作品です。
⑲ロシア紅茶の謎 (244ページ) 有栖川有栖
本格ミステリーが味わえる、6篇からなる短編集です。
ここがポイント
沢山のトリックがあり、斬新な読者への謎解きも用意されています。
探偵シリーズが好きな方は見逃せない作品です。
難事件を解決する醍醐味を味わいたい方には、必読の1冊だと思います。
⑳「4ページミステリー」 (248ページ) 蒼井上鷹
一冊になんと60編からなる超短編が収録されています。
推理小説のアイデアの宝庫でもある作品です。
ここがポイント
長編を読む時間もないし、本を読むことが少し苦手な方でも十分楽しめます。
通勤通学、ちょっとした空き時間で読める気軽な短編集です。
まとめ
300P以下限定の読みやすいミステリー小説・推理小説をご紹介させて頂きました。
もし、一冊でも『ちょっと読んでみようかな』と思われた作品があれば、是非読んでみて下さい。
そして読書の楽しみを満喫してください。