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中山可穂おすすめ8選をご紹介~人間の魂の彷徨いを鮮烈に描く~

凄い熱量で描く、中山可穂氏のおすすめの作品8選をご紹介させていただきます。

大学卒業後、一応は就職するのですが、劇団を主宰し、作・演出・役者をこなしていましたが、後に解散となってしまいます。

その後、劇団が無くなった後は、何も書けなくなったそうで、自分では「空白の5年間」と呼んでいる期間があったようです。

それから、バックパッカーでヨーロッパを一周してから、無性に旅行記が書きたくなり、会社勤めの傍らに書いた「ルイジアンヌ」という作品で、TOKYO FMショート・ストーリー・グランプリを受賞します。

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中山可穂おすすめ8選をご紹介~人間の魂の彷徨いを鮮烈に描く~

そして1993年にマガジンハウスへ持ち込んだ「猫背の王子」で、作家デビューを果たします。

その後も数々の作品を発表し、各文学賞を獲得しています。

また書いている時は作品の執筆しかしないそうで、短期集中型であり、数か月集中した後、書きあがると旅に出たり、好きな写真とかを撮りに行っているそうです。

自分の作品を読んでくれる読者がいる限り、何らかの形で作品を発表し続けたいと思っているそうです。

そんな中山可穂氏のおすすめの作品8選を、ご紹介いたしますのでお楽しみください。

『猫背の王子』

演劇に命を賭ける一方で、爛れた生活を送る、王寺ミチルを主人公とする耽美的なレズビアンの話です。

主人公のミチルのむき出しのエネルギーと、欲望と生き様に、意識を全部もっていかれる感覚になってしまいます。

彼女の破綻した様子が、どこか哀しくも強烈ですが、湿っぽさを感じさせない不思議な読後感が残ります。

ここがポイント

演劇の世界を見たことがない人でも、舞台にかける熱量がきちんと伝わってきます。

中山氏が全身全霊で書き上げたことが伝わってくる作品です。

『感情教育』

那智と理緒、過酷な生い立ちを持つ二人の女性が、運命的に出会って、惹かれ合う話です。

ここがポイント

不遇な生い立ちを抱えながらも、必死に生きてきた二人の女性が、惹かれ合いそして不倫関係になっていくのです。

お互いを貪るように愛し合い、結婚している女性は、夫を受け入れられなくなり、離婚へと発展していきます。

捨てた親を捜しても見つからず、離婚で実の娘と別れることになって、気が狂う自分に驚いてしまうのです。

凄い熱量のある感慨深い作品です。

『白い薔薇の淵まで』

平凡な29歳のOLが、ふと出合った年下の女性作家とハードな恋におちる話です。

主人公の女性二人は性格破綻者かと思われるほど、我儘でどうしようもない人間に見えてしまいます。

ここがポイント

どうしてこんなにも苦しくて辛いのに、傷つけ合うと分っているのに、離れられないのでしょうか。

際限なく貪欲にすべてを求める塁と、クーチの恋愛は、人間が持つ業の深さを表しているのだと思います。

恋愛は性別ではなく、人間を好きになるのだから、同性カップルも異性カップルと同じように、受け入れるべきなのかもしれません。

魂が揺さぶられる凄い作品です。

『花伽藍』

愛さずにはいられない女の出会いと別れを描いた、5編からなる短編集です。

女性同氏の恋愛と性、別れを中心に描かれた話であり、丁寧で読み易い文体から紡ぎだされていて、リアルさと胸を締め付けられる切なさがあります。

取り返しのつかない事があったり、最低な気分の中で、僅かな希望を見出すことになったりと、どの話も引きこまれてしまいます。

ここがポイント

全体的に感情の生々しさと過渡なまでのロマンチシズムのバランスに長けていて目が離せません。

気持ちの変化が実に巧妙に描かれている作品です。

『マラケシュ心中』

情熱的で自分の身を蝕むように、相手を殺すように想ってしまう絢彦と、激しい恋に惹かれつつも、戸惑い自分を閉ざして生きる泉の話です。

コントロールできないほどの泉への愛に絢彦はどんどん溺れていき、そして泉も絢彦を愛するようになっていくのです。

しかし泉は人妻であり、尚且つ、絢彦の恩師である薫風の妻であるがため、何度も諦めようとしますが、愛の力の方が強くて諦めることができなかったのです。

ここがポイント

速い展開の中で、衝撃的な場面が次々に現れる激しい恋愛作品です。

『弱法師』

身を焦がすような、深くて苦しい愛を描いた話が、3編収められた中編集です。

秘めやかな、それだけで一層激しい気持ちとなって、湧き上がってくる恋する気持ち、そして叶えられない相手への想いが描かれています。

特に「卒塔婆小町」の身を亡ぼすほどの激しい熱情には圧倒され、愛をどれほどに捧げても、決して叶わないと分っているのに、命を削って作品を捧げるづける狂気の姿が印象的です。

他の二編についても、世俗的な倫理を過渡に持ち出さずに、そこから超越した愛を描いていて、堪能できます。

性描写はありませんが、官能の香りがする重厚な恋愛小説作品です。

『男役』

宝塚の男役が背負うもの、その壮絶さを描き切った話です。

これは事実に基づいたノンフィクションですと言われても、信じ切ってしまうくらいに、宝塚独特の世界が丁寧に描かれています。

主人公のひかるのまっすぐさも良かったですが、月組トップの如月すみれの描写には惹きつけられます。

孤独と包容力があってこそのトップなのかと思い知らされます。

ここがポイント

女性でありながら、性を超越し、男役に徹して生きる者だけが味わう苦悩は、まさに宝塚ならではのものなのです。

芸術を極めることの厳しさがわかる作品です。

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『娘役』

宝塚の娘役を熱狂的に愛するヤクザという、あり得そうで、あり得ない設定の話です。

ここがポイント

「男役」は宝塚独特の存在ですが、「娘役」もまた、その相手の「男役」の為にだけ存在する幻の女性なのです。

どちらも宝塚以外の世界には存在しなくて、両方の存在あってこその宝塚歌劇団なのです。

血みどろの抗争が続く任侠の世界と、極限まで肉体を酷使して、夢の世界をつくりあげる宝塚、相容れない二つの世界ですが、その中で生きている人たちの熱い思いは重なる部分があるのです。

ラストまで圧巻の作品です。

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まとめ

中山可穂氏の作品はお楽しみいただけましたでしょうか。

女性同士の恋愛をテーマに、切なくて純度の高い作品が多いのが特徴です。

まだ読んでいない作品がありましたら、是非この機会に読んでみてください。

違った世界を覗いてみませんか。

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