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万城目学おすすめ作品10選をご紹介~奇想天外でユーモラスな世界~

未曾有の面白さが味わえる、万城目学氏のおすすめの作品10選をご紹介させていただきます。

大学卒業後、化学繊維会社へ就職し、静岡の工場へ配属され経理マンをしながら小説を書いていましたが、東京本社への転勤の辞令が出る前に会社を辞めてしまいます。

2年で芽が出なければ、作家を断念するつもりで、再就職の準備をはじめていた矢先、第4回ボイルドエッグズ新人賞を受賞して、2006年「鴨川ホルモー」という作品で作家デビューを果します。

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万城目学おすすめ作品10選をご紹介~奇想天外でユーモラスな世界~

当初、小説というものは真面目な話にしなくてはいけないと思い、純文学の小難しい小説を薄めたようなものを書いていたそうですが、2年もやって1次選考にも通らないならと、路線を変えたそうです。

万城目氏は普段から変わったことを考えるのが好きなようで、自分のそういうところが小説で生かせるとは思わなかったようです。

お笑い芸人のロザン・宇治原氏は大学の同級生にあたり、1学年上に同じ作家の平野啓一郎氏がいたそうです。

そんな万城目学氏のおすすめの作品10選をご紹介いたしますので、お楽しみください。

1、『鴨川ホルモー』

「ホルモー」という鬼を使役した、集団戦をする競技をすることになった大学生の話です。

京都の4つの大学の学生のチーム10人が、幾多の式神や鬼を用いての対戦をしていくのです。

その謎の対戦がホルモーであり、最後の決戦が鴨川ホルモーなのです。

圧倒的なバカバカしさに蹂躙されてしまい、大真面目にやるストーリーに段々引き込まれていき、終盤にかけての熱い展開と怒涛のどんでん返しに、心の中で何度も叫んでしまいます。

ここがポイント

不思議な設定と内容が合わさって、何とも言えない面白さが溢れる作品です。

2、『鹿男あおによし』

大学の研究室でトラブルを起こしてしまった主人公が、奈良の女子高の臨時講師になり、鹿や狐や鼠に絡まる不思議な騒動に巻き込まれていく話です。

奈良の鹿、京都の狐、大阪の鼠をキーワードとして、女子高を舞台に物語は展開していきます。

関西の寺社仏閣の多さから、神秘的な雰囲気も漂い、且つ古代ロマンを感じさせるような、すこし湿度のある話と女子高の爽やかな話が綴られています。

奇想天外な設定なのに、本当にそうかもしれない?と思わせる万城目氏の手腕には驚いてしまいます。

ここがポイント

独特な世界観に引き込まれる、気分爽快になる作品です。

3、『プリンセス・トヨトミ』

東京の会計検査院の3人と、大阪の下町育ちの少年少女が、400年の長きにわたる歴史の封印を解いていく話です。

豊臣の血が途絶えたとされてから四百年、太閤秀吉の末裔を密かに大阪の男たちが守り続けていたのです。

相変らず舞台設定は破天荒であり、大阪国が守ったもの、大阪の男が守るべきものを子らにどういう風に伝えたのか、そして女はどう見守ってきたのかが、明らかになる時、そんなアホな!と思いつつの展開も、大阪だからと妙に納得してしまいます。

ここがポイント

大阪の地名や豆知識もふんだんに出てきて、大阪の魅力を味わうことができるかなりたのしめる作品です。

4、『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』

小学生のかのこちゃんと、いつの間にか、居着いてしまった猫のマドレーヌ、そしてその夫となった飼い犬の玄三郎の話です。

小学一年生のかのこちゃんのお家には、柴犬の玄三郎とその妻で猫のマドレーヌ夫人がいます。

ここがポイント

かのこちゃんの日常はいつだって小さな女の子らしく、たくさんの冒険で溢れているのです。

子供の頃のカワイイや不思議がいっぱい詰まっていて、子供に語りかけるような口調で、急くことはない穏やか時間を感じられます。

心が癒されて、温かくなる作品です。

5、『とっぴんぱらりの風太郎 上・下』

藤堂家に仕える伊賀忍者集団から、役立たずものとして、追放された風太郎が、ひょうたんの中に住む、もののけ因心居士と出会うことから始まる話です。

ある日、風太郎は、因心居士から、徳川に攻められて、焼け落ちる寸前の大阪城の本丸に忍び込むようにと強引に頼み事をされます。

人として扱われない忍びの非常な日常もあり、優柔不断とともいえる優しさゆえに、忍者としては一流とは言えない風太郎が崩れゆく大阪城に一人の人間として、最後に立ち向かっていくのです。

幼いころからの同じ試練に耐えた仲間たちとの絆に、胸が熱くなってしまいます。

ここがポイント

最後の激闘に圧倒されてしまう感動作品です。

6、『悟浄出立』

中国の古典に登場する脇役たちに焦点をあてた、人生の見方まで変えてしまう5編からなる連作短編集です。

中国を舞台に気付かされた者たちの物語であり、5人の主人公たちは、その作品の中においては主役ではないのですが、しかし、彼らがいないと作品が成り立たない、名脇役なのです。

自分の人生の中で気付いた方が良かったかもしれない事、また、気付かなかった方が良かった事など、いろいろあり、またその為にいろいろな選択肢を見逃していたかもしれないと思ってしまいます。

ここがポイント

普段はあまりスポットライトが当たらない、登場人物に着目した素敵な作品です。

7、『パーマネント神喜劇』

せこくて、小心者だけど、根は善人の神様が、主人公の4編からなる連作短編集です。

序盤から軽いノリで妙な設定であり、縁結び一筋で一筋縄ではいかない神様が、日常の中にちょっとした、異世界を絡ませて、神様がサラリーマンの如く、ノルマや上部へのへつらいを見せるという設定になっています。

神様なのに、人間臭さがあって、愉快で、出世と人情の選択のところでも、ありえないながら迷ってしまう神様に愛着が湧いてしまいます。

荒ぶる神様はご勘弁願いたいですが、こういう神様であったなら、友達感覚で親しめそうな気がしてしまいます。

ここがポイント

落語で小噺を聞いているかのような心が温かくなる作品です。

8、『べらぼうくん』

万城目氏自身が大学受験に失敗した瞬間から、小説家としてデビューするまでを描いた話です。

小説が書きたいのに書けない苦悩など、小説家になる以前のことを綴ったエッセイであり、「週刊文春」に連載されていたものです。

とても読みやすくて、尚且つ面白く、特に「自分には無職の才能があって、自由な時間を手に入れても一切不安を感じなかった」という表現などが、自虐的なようでいて、過剰ではなく、万城目氏らしく面白く感じてしまいます。

ここがポイント

どこかに自分自身をさりげなく、リスペクトしているかのような、絶妙な配合を感じてしまう作品です。

9、『八月の御所グラウンド』

京都とスポーツをモチーフに、清々しさをまとった、女子駅伝の「十二月の都大路上下ル」と、野球がテーマの表題作の2編が綴られた話です。

全国高校女子駅伝に急遽、出走することになった方向音痴な女子高生と、同い年の彼女に振られて失意の真っただ中でありながら曰く付きの草野球大会に選手として引っ張り込まれた大学生、この二人が二つの物語の主人公なのです。

どこか方向性の定まらない、フワフワした立ち位置で揺らいでいた彼らの前に「彼ら」は現れて、何かを語る訳ではないけれど、勇気を授けていってくれるのです。

ここがポイント

全く異なる二つの物語に、微かながら接点が接点が織り込まれていて、読む側の心をくすぐってくれます。

人物描写、心理描写が秀逸であり、青春の眩しさ、甘酸っぱさも味わえる作品です。

10、『ヒトコブラクダ層戦争』上・下

謎の能力を持った榎土三兄弟は、自衛隊のPKO部隊の一員として、イラクに派遣され、かつてメソポタミア文明が栄えた砂漠の地の底に潜む巨大な秘密の謎を解き明かすべく、戦う話です。

長編ですが、それを感じさせないスピード感があり、さらには恐竜とメソポタミア文明、海兵隊と自衛隊、PKOと超能力とが如何なく物語の中に組み込まれているのです。

ここがポイント

ぶっ飛んだ設定だけでなく、登場人物たちそれぞれの魅力が如何なく描かれていて、ドラマがあるのです。

歴史ロマンはSFにまで及び、最終的には、辻褄合わせてきながらも、冒険活劇として大いに楽しめる作品です。

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まとめ

万城目学氏の作品のご紹介は、お楽しみいただけましたでしょうか。

まだ、読んでいない作品がありましたら、是非この機会に読んでみてください。

きっとハマってしまうと思います。

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