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周木律おすすめ堂シリーズ7作品をご紹介~極上の知的ミステリー~

周木律氏の堂シリーズ7作品を発刊順にご紹介させていただきます。

周木氏は1年半の間に9作をメフィスト賞に応募し、ついに2013年「眼球堂の殺人~The Book~」という作品で第47回メフィスト賞を受賞し、作家デビューを果します。

初めて小説を書いたのは小学校五年生の国語の授業だったそうで、影響を受けた作家として、江戸川乱歩氏、筒井康隆氏、アイザック・アシモフ氏を挙げています。

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周木律おすすめ堂シリーズ7作品をご紹介~極上の知的ミステリー~

小説家を志したきっかけとして、人を楽しませる手段に何があるかと考えた時、自分にできるのは「小説を書くこと」だと思ったそうです。

小説を書く時のスタイルは特に決めていなくて、いつでも、どこでも、書けるフリースタイルで思いついたら書いているとのことだそうです。

そんな周木律氏の代表的なおすすめ堂シリーズを7作品ご紹介いたしますので、どうぞ楽しんでください。

《眼球堂の殺人~The Book~》

堂シリーズ第一弾であり、奇妙な館、眼球堂に集められた各界の天才たち、そしてそこで待ち受けていた凄惨な連続殺人の話です。

クローズドサークルものであり、滞在者が次々に不可解な形で殺されていきます。

読者への挑戦あり、大胆なトリックあり、そしてどんでん返しもあります。

ここがポイント

そして放浪の数学者、十和田が論理的な思考によって、理系の証明問題を解決するように、謎を解明していく過程がスッキリと楽しめます。

最後の叙述トリックで一捻りある作品です。

《双孔堂の殺人~Double Torus~》

堂シリーズ第二弾であり、双孔堂(ダブルトーラス)と呼ばれる館で起きる殺人事件の話です。

今回も奇妙な建物と、集められた人たち、招かざる人たち等、新本格ミステリー要素が満載です。

そしていきなり、探偵役となる十和田が逮捕されるという幕開けで、展開していきます。

ここがポイント

数学的な蘊蓄をいかにミステリーと融合させるかが鍵の作品です。

《五覚堂の殺人~The Burning Ship~》

堂シリーズ第三弾であり、第三の館、五覚堂で起きたばかりの連続密室殺人の映像を十和田が見るところから始まる話です。

ここがポイント

前作よりも数学的要素は少なめで、大胆な密室の仕掛けと、犯人特定に至る推理方法は実に楽しめます。

また、数学的モチーフの活かし方も相変わらずで、見事というほかはありません。

色々な図形や絵に興味がひかれる作品です。

《伽藍堂の殺人~Banach-Tarski Paradox~》

堂シリーズ第四弾であり、二つの館が佇む島、伽藍島で殺人事件に宮司兄妹と十和田が挑んでいく話です。

今回は死体が瞬間移動して、別の建物でモズのはやにえになって、見つかるものであり、物語の中心は数学と宗教という関係性になっています。

ここがポイント

今回はシリーズを通して、明らかにされるべき、過去の事件や繋がりについて、転換期に来ているように思います。

やはり数学的モチーフと建造物の重ね合わせ方が巧みな作品です。

《教会堂の殺人~Game Theory~》

堂シリーズ第五弾であり、訪れた者を死に誘う館、教会堂で宮司が失踪した部下の足取りを追っていく話です。

ここがポイント

今回のテーマはゲーム理論と館トリックの融合になっていて、次々に明かされる衝撃の事実に驚きを隠せません。

重要人物の死や人間関係の真実など、ターニングポイントであり、終焉への予告とも取れます。

ゲーム理論を利用した究極の罠によって、生まれるドラマは魅力的でした。

《鏡面堂の殺人~Theory of Relativity~》

堂シリーズ第六弾であり、過去に起こった連続殺人を残された手記を元に、推理するという話です。

原点である最初の事件が描かれていて、舞台も沼四郎が手掛けた最初の館と物語の始まりに迫っていきます。

ミステリー的な満足感はシリーズの中でも秀でていて、またその真相や事件の構図自体が、仄めかされてきた因縁を一点に収束させる作りになっています。

ここがポイント

シリーズ全体の裏側が徐々に明らかになってくる作品です。

《大聖堂の殺人~The Books~》

堂シリーズ終幕であり、天才数学者が館に隠した時と距離を超える、最後の謎の話です。

最後は正義と悪の対立といった様相で、いわゆる本格的なテイストは薄いですが、「大聖堂」の仕掛けはいつもながらに感心してしまいます。

数学であり、ビジュアル的であり、映画のようなクライマックスもあり、かなり楽しめます。

ここがポイント

最初は戸惑いましたが、通常のミステリーとは違った世界を見せてくれた作品群でした。

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まとめ

周木律氏の作品はいかがでしたでしょうか。

一風変った作品ですが、一旦その入り口を覗いてしまうと、もう中に入ってしまっているのです。

まだ、読んでいない方がおられましたら、是非この機会に読んでみてください。

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