ひらめきを描写する、大崎梢氏のおすすめの作品を8選ご紹介いたします。
大崎氏は2006年春まで、書店に勤務していた、書店員であり、同年5月に東京創元社発行の「配達あかずきん」という作品で作家デビューを果します。
また、デビュー作をはじめとする、「成風堂書店事件メモ」シリーズは日常の謎を扱っていて、本格書店ミステリと呼ばれています。
大崎梢おすすめ8選をご紹介~楽曲でインスピレーションを描写~
ジャンルとしては、ミステリー作品が中心ですが、天才探偵SENシリーズなどの児童書なども発表しています。
また、小説を書き始めたきっかけは、書店での仕事の話をすると、友達にとても好評だったとのことからのようです。
好きな作家は横溝正史氏のようで、特に金田一シリーズがお気に入りのようです。
そんな大崎梢氏のおすすめ作品を8選ご紹介いたしますので、お楽しみください。
『配達あかずきん 成風堂書店事件メモ』
成風堂書店メモシリーズの第一弾であり、書店を舞台にした日常の謎解きが5編詰まった連作短編集です。
ここがポイント
本屋とか本を巡っておきる事件を仲間の力を借りながら、次々に解決していきます。
解決の背景として、本屋ならではの仕事の仕組みや、それに関わる関係者が紹介されていて、興味がそそられます。
本好きには本当に堪らない作品です。
『晩夏に捧ぐ』
成風堂書店メモシリーズの第二弾であり、長野の本屋で働く元同僚からのヘルプの声に名探偵コンビの杏子とアルバイトの多絵が長野へ赴く話です。
幽霊騒動から始まり、27年前の作家惨殺事件に巻き込まれ、思わぬ方向へと事件性が濃くなっていきます。
事件の内容と捜査から真相に至る流れは、まさしく本格ミステリーそのものです。
ここがポイント
本屋さんに対する愛情が溢れた作品です。
『平台がおまちかね』
出版社営業・井辻智紀の業務日誌シリーズの第一弾であり、営業になった井辻君の奮闘と日常の謎を描いた5編からなる連作短編集です。
中堅出版業界営業の新人の仕事の中で起きる、不思議な出来事を紐解いていき、、みんなを明るく前向きにさせてくれます。
ここがポイント
ちょっとした謎が思いもよらない真実に辿りついたりして、純粋に謎解きを楽しむこともできます。
ほのぼのとした中に、熱い思いや、厳しい現実も味わえる作品です。
『スノーフレーク』
冬の終わりの函館を舞台に、高校の卒業を控えた少女が、幼馴染だった少年の死の謎を追う話です。
一家心中で唯一死体が見つからなかった、幼馴染の少年、それから6年後、彼女の前によく似た少年が現れます。
ここがポイント
恋愛なのか、ホラーなのか、はたまたミステリーなのかという展開でストーリーは展開していきます。
思春期ならではの気持ちの揺れ方を、うまく捉えている作品です。
『背表紙は歌う』
出版社営業・井辻智紀の業務日誌シリーズの第二弾であり、少しだけ成長した井辻君の5編からなる短編集です。
ここがポイント
特に犯罪が起こるでもなく、ほんわかな話や出版業界の裏話で結構楽しめます。
他人の考えの軌跡を丁寧に辿る井辻君に好感がもて、さらには出版業界のややこしい世界の説明も織り交ぜながら展開していくので飽きることなく読み進んでいけます。
ワクワクして楽しめる作品です。
『キミは知らない』
ほのかに憧れていた先生を追いかけて、女子高生の悠奈がどんどん事件に巻き込まれていく話です。
突然、姿を消してしまった先生を捜し、ある街にたどり着いた女子高生の悠奈はそこで様々な事件に巻き込まれ、さらには、12年前に亡くなった父親の秘密を知ることになります。
ここがポイント
深まる謎に次の展開が気になり、読むのが止められなくなってしまいます。
展開のワクワク感に浸れる作品です。
『クローバー・レイン』
大手出版社の編集者である主人公が、過去の人と目されている作家の原稿に惚れ込み、出版化に向けて奔走する話です。
一冊の本が出来上がり、そして売れるまでには、作家、編集者、営業、書店員、読者等、何人もの人が、関わっていることが分かります。
ここがポイント
出版に関わる人たちの多くは、心から本を愛し、それを世の中に送り出すために日々奔走しているのです。
書店に足を運びたくなってしまう作品です。
『忘れ物が届きます』
ここがポイント
多彩な趣向が味わえる、過去への思いを馳せる5編からなる短編集です。
過去に心の奥底にしまい込んだ出来事が、年月を経て、少しづつ思い出されてきたりして、関係した人に届いていきます。
過ぎてしまった過去でも、新たな発見から学ぶことも多分にあるのです。
温かさの残るミステリー作品です。
まとめ
大崎梢氏の作品はいかがでしたでしょうか。
元書店員の視線からの作品は身近に感じられ、楽しむことができたのではないでしょうか。
まだ読んでいない作品がありましたら、是非、この機会に読んでみてください。