心が熱くなる描写で魅了する、高野和明氏のおすすめ作品を7選ご紹介させていただきます。
アメリカから帰国後、映画、テレビ等の脚本家として活動をしながら執筆活動を続けていきます。
2001年に死刑制度を扱った作品「十三階段」で江戸川乱歩賞を受賞し作家デビューを果たします。
高野和明おすすめ作品7選をご紹介~臨場感溢れる筆力で魅了~
小さい頃から映画監督になって映画を撮りたいという執着はかなりあったようです。
しかし小説家になってからは映像では表現できないものを小説で表現していく方針で執筆しているとのことです。
また、本の中にのめり込んでいしまう程、夢中になれる作品を書いていきたいそうです。
そんな高野和明氏のおすすめ作品を刊行順に7選ご紹介させていただきますので、お楽しみください。
『13階段』
死刑囚の冤罪を晴らすために、元刑務官と元受刑者のコンビが立ち向かう話。
死刑執行を目前に刑を与えた者と与えられた者が、苦悩する様が詳細に描かれています。
重苦しいテーマとスリリングな捜査活動が、絶妙に交じりあっていて目が離せなくなります。
緻密な構成で後半の急展開に唸ってしまうほど見事な作品です。
『グレイヴディッガー』
悪党を自認しながらも骨髄ドナーとなった男の必死の逃走劇の話。
男を追う謎の集団と警察、猟奇殺人を繰り返すグレイヴディッガーの追跡劇等、スピーディな展開に翻弄されます。
武器も所持金もない中で腕力と悪知恵とわずかな協力者を頼りに、男は逃げきれるのだろうか。
社会の暗い側面もみえてしまう作品です。
『K・Nの悲劇』
妊娠したのですが、経済的な理由から中絶を決めた途端に、妻の身体に異変が起きてしまう話。
二重人格の症状なのか、それとも何かが憑りついているのか皆目わからない。
妻の人格が入れ替わる絶妙な瞬間には、ゾクゾクして怖さを感じてしまいます。
夫の無責任さに比べ、命の重さとそれを本能的に守ろうとする母親の凄まじいほどの強さが感じられます。
女は弱し、されど母は強しという作品です。
『幽霊人命救助隊』
浪人生、元ヤクザ、OL、経営者の自殺した4人が神の導きにより、人名救助隊として活躍させられる話。
死んだ年も年齢も違う4人が2003年の新宿に舞い降りて、自殺志願者達をを助けていくという変わった展開です。
世の中の不条理を炙り出して、弱者の目線で必死に自殺をくい止め、自分自身の自殺を後悔していく様はやるせない気持ちになってしまいます。
涙を誘い、心が熱くなる作品です。
『夢のカルテ』
他人の夢の中へ入り込めるという不思議な能力を持った女性カウンセラーと、彼女にカウンセリングを受けた刑事のロマンスを描いた話。
4作品からなる連作短編集であり、刑事事件を心理学的見地から解決していくというストーリー展開です。
物語に優しさを感じながらもミステリー的な要素もキチンと用意されています。
サスペンスと恋愛の両方が楽しめる作品です。
『6時間後に君は死ぬ』
卓越したアイデアの詰まった5編からなる連作短編集です。
どの話もうまく纏められていて、分かりやすく且つ味わい深さがあります。
時として残酷な運命に苦しみながらも、力強く生きていく人間の姿が描かれています。
希望を持って前向きになれる作品です。
『ジェノサイド』上・下
亡き父から届いたメールの指示に従い、主人公が短期間で難病の治療薬を作るために動き出す話。
日本とアフリカそれぞれで奔走する二人の人間、彼らが抱える謎が交錯する時、驚愕の真実が明らかになります。
謎が多くて先が見えない序盤、情報の中身が分かり加速していく中盤、そして真実が明らかになる終盤。
読んだ人の心を掴むエンターテインメント作品です。
まとめ
高野和明氏の作品はいかがでしたでしょうか。
まだ読んでいない作品がありましたら、是非この機会に読んでみてください。
その面白さにハマってしまうと思います。