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倉阪鬼一郎おすすめ8選をご紹介~ジャンルにとらわれない描写~

多彩な知識を作風に生かす、倉阪鬼一郎氏のおすすめの作品8選をご紹介させていただきます。

大学院中退後、様々な職業を経て、某印刷会社に途中入社し、文字校正係として11年間勤務します。

退職後は校正プロダクションに所属し、1998年6月から文筆業に専念します。

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倉阪鬼一郎おすすめ8選をご紹介~ジャンルにとらわれない描写~

1987年8月に短編集「地底の鰐、天上の蛇」という作品で、ささやかに作家デビューをします。

1997年「百鬼譚の夜」という作品で、再デビューをし、1998年には「赤い額縁」という長編作品で本格デビューを果します。

その後も多彩な作品を発表している特殊小説家であり、俳句、翻訳なども手掛けています。

趣味はとりとめのない読書と、カラオケ(昭和歌謡史研究)、CGソフトによる抽象画製作、ぬいぐるみの収集と飼育、蕎麦屋のはしご、囲碁、将棋、麻雀など多彩に渡っています。

そんな倉阪鬼一郎氏のおすすめの作品8選をご紹介させていただきますので、お楽しみ下さい。

1、『影斬り-火盗改香坂主税(1)』

倉阪氏初の書き下ろし時代小説であり、火盗改方長官の香坂主税が、世に蔓延る悪を成敗していく話です。

「民に代わりて仇を討つ!」という強い思いを込めて、目安箱ならず注進箱を設置します。

そして、見えずの金太と闇隠れの銀次郎という二人の密偵を起用し、謎を解き明かしがら、悪を成敗していきます。

ここがポイント

倉阪氏にしてみれば、異色作であり、時代小説的な語彙を駆使した的確な日本語で表現されていて、内容的にも、キャラクターやストーリーを含めて、時代小説ファンなら十分に楽しめる内容です。

まるで、池波正太郎氏の鬼平犯科帳のオマージュのような作品です。

2、『三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人』

谷を挟んで存在する二つの館、黒鳥館と白鳥館に一人ずつ招かれたゲストたちが、密室の中で怪死を遂げていく話です。

序盤から妙な違和感がつきまとう文章であり、うさん臭さは抜群なのですが、いっけん何がおかしいのか分からないのです。

読み進めることで、いくつかの違和感にぶち当たります。

また、ヒントと伏線の量は過去類をみない大量であり、嫌でも気づいてしまいます。

ここがポイント

それでも最後には斜め上の無駄すぎる努力の浪費具合に、笑い感心し、嘆息してしまいます。

バカミスの最高峰と言われている作品です。

3、『人生の一椀 小料理のどか屋人情帖』

理由あって市井の料理人となった元武士、時吉が師匠の娘、おちよと営む小料理屋「のどか屋」を舞台に、繰り広げられる5編からなる連作短編集です。

小料理屋「のどか屋」の主人、時吉はもと武士であったが、理由あって刀を捨て、今は包丁を握り、おちよと共に料理屋を営んでいるのです。

少しずつ、謎がほぐれていくストーリーは、優しさに溢れていて、穏やかな時な少しずつ様々なものを変えていきます。

ここがポイント

真直ぐなのに柔らかな印象を与えてくれて、それに時吉とおちよがしっくりとかみ合っていて、急かされずに料理も出来事も味わえる作品です。

4、『五色沼黄緑館藍紫館多重殺人』

某県の五色沼の近くにL字型の「黄緑館」と「藍紫館」が並んで建っていて、雪の降る中、これらの館のお披露目会が催されるのですが、招待客が次々に殺害されていく話です。

二つの奇妙な館で起きる奇妙な連続殺人です。

誰もが首をかしげる違和感は、すなわち全編に仕掛けられた倉阪氏の企み、いや試みなのです。

何と本編の半分以上を占める「解決編」の怒涛の推理のさらけ出し、そしてその後半の展開は戦慄極まります。

ここがポイント

バカネタの塊が雪崩のように崩れていく様は意味不明のスリルがあり、登場人物の口を借りたバカミスにかける倉阪氏の意気込みに思わず胸が熱くなってしまいます。

本当に無駄に素晴らしいミステリー作品です。

5、『赤い球体 美術調律者・影』

巷で「赤い球体」を見た人々が、自我を喪い、凶事を起こす事態が発生する話です。

巷で起きる奇妙な事件、事故、自殺の周りには、爆発的な人気を勝ち得たアイドルグループM13の影があったのです。

それはアイドルグループM13のプロデューサーが、とある画家の呪われた作品の手を借りてまき散らす呪いだったのです。

複雑な過去から不安定で繊細な青年に育った才能ある画家、影と彼を支える三島家が事件の解決の為に警視庁の霊的国防を担うセクションに力を貸していくのですが、果たして、、、、、。

ここがポイント

得体の知れない事件、グロテスクな絵画、そして鬼才黒形上の膨大な呪いに違った意味で酔いしれることが出来ます。

それなりにホラー耐性がないと、耐えられない作品です。

6、『夢のれん 小料理のどか屋人情帖』

小料理屋のどか屋シリーズであり、時吉が初めて弟子を取る話です。

大火で一度に両親と店を喪った若者、吉太郎が、時吉の弟子となり、修行の為、屋台で商売を始めるのですが、思わぬ事件に巻き込まれてしまいます。

まさしく、大火で復活したのどか屋に、大火で全てを喪った若者が弟子入りという因縁めいた展開になります。

相変らず料理もバラエティに富んで、美味しそうで、それと共に弟子入りした吉太郎の立ち直りと成長が描かれ、今は亡き両親への想いや描写も涙を誘います。

ここがポイント

夢があり、それに向かって精進し、結果として努力は必ず報われて、殺伐とした浮世を離れて、一時物語の中へ溶け込む時、この世界はやっぱりこうであって欲しいと思える作品です。

7、『ようこそ夢屋へ:南蛮おたね夢料理』

安政の大地震により、娘を亡くしたおたねと、夫を亡くしたおりきの二人が夢屋という料理屋を切り盛りする話です。

西洋からの食材や、調理法が伝わりはじめる江戸末期が舞台であり、今では普通に使っているトマトやキャベツなどの食材の扱いに頭を悩ませたりしてしまいます。

ここがポイント

夢屋という屋号の由来自体が、悲しみに満ちているのですが、そういうことを乗り越えてゆったりと頑張る人が、たくさん登場するので、心が温かくなります。

歴史上の人物も登場し、今後の展開が楽しみな作品です。

8、『かえり花 お江戸甘味処 谷中はつねや』

若夫婦が独立して、「甘味処はつねや」という店を構えたのですが、店の立地も悪く、また、近くの老舗である伊勢屋に意地悪されたりと、前途多難なことが待ち受けている話です。

店主の作る菓子は美味しいのに、お客さんに来てもらえない、そんな中でも周りの人の助けによって、徐々に繁盛していく様子にほっとしてしまいます。

ここがポイント

食べるのが惜しくなるほど素敵なお菓子を作る主人、音松とおはつの奮闘、そんな二人が周りの仲間の人情で、多幸感に包まれてしまう時代作品です。

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まとめ

倉阪鬼一郎氏の作品のご紹介は、お楽しみ頂けましたでしょうか。

バカミスだけではない、倉阪氏の作風を感じでいただけたと思います。

まだ読んでいない作品がありましたら、是非、この機会に読んでみて下さい。

読書の楽しみが広がりますよ。

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