最近特に人気がある「イヤミス」作品は、後味が悪いと分かっていても、ついつい読んでしまいますよね。
そんななかでも、大変人気がある、おすすめの20選をご紹介させていただきます。
・イヤな気持ちになるのに何故?
・どんな作品がイヤミスなの?
・おもしろいの?
このような疑問にお応えできて、読み始めたらハマってしまうほど惹きつけられるイヤミス。
ドラマ化や映画化もされている人気の作品もありますので、お楽しみいただけると思います。
この記事の目次
[イヤミス]その魅力にハマってしまう20選をご紹介
スッキリ感がない後味の悪いミステリー(イヤミス)を読むには少し抵抗がある。
しかしそう思う人のほうがハマってしまう「イヤミス」作品なのです。
クセになる魅力を満載した、20選となります。
お気に入りの「イヤミス」作品を見つけて、お楽しみいただければと思います。
①『ボトルネック』米澤穂信
断崖から転落して死んだと思ったはずの自分が生きている。
しかも戻った現実は、パラレルワールドだったというお話です。
心理的にとても残酷な展開で、やるせなさがひしひしと伝わってきます。
主人公が救われることのない、青春ミステリーです。
②『ユリゴコロ』沼田まほかる
主人公が自宅で発見したノートには、数々の殺人の告白が綴られいたことから端を発する話です。
映画化もされていて、悲しく切ない人間関係も描かれています。
納得はできそうもないラストで、切なさだけが残ります。
③『東電OL殺人事件』佐野眞一
昼はエリートOLの顔を持ち、夜は娼婦という二つの顔もった女が、殺されることに視点をあてたノンフィクションです。
容疑者として逮捕されたのは、最後にこの女を買った外国人男性。
筆者の執拗な取材で明らかにされていく様が描かれています。
被害女性が抱えていた心の闇の葛藤が分かります。
④『仔羊たちの聖夜(イヴ)』西澤保彦
タックシリーズ第三弾、クリスマスイヴにマンションから転落死した女性の死の真相解明に挑む話です。
ドラマチックな展開に引き込まれると同時に、人間の嫌な部分も露骨に描かれています。
結末は残酷ですので、気持ち悪くならないでください。
⑤『はぶらし』近藤史恵
一週間だけの約束で、高校時代の離婚した子連れの同級生を居候させる話です。
内田有紀さんが主演で、NHKでドラマ化もされています。
臨場感溢れるイライラ感を、実にうまく描いています。
嫌だこんなのと思いながらも、最後まで読んでしまいます。
⑥『告白』湊かなえ
自分の娘を生徒に殺された中学校の女性教師による、復讐劇の話です。
人間の心の空しさ、怖さが如実に描かれています。
イヤミスの最高峰と称される作品であり、筆者のデビュー作にして第6回本屋大賞を受賞しています。
映画化もされ大変人気があり、今までにはない衝撃の一冊です。
⑦『汝の名』明野照葉
性格も容姿も異なる女性二人が、過去を捨てて理想の姿を追い求める話です。
女性の持つ執念と怖さが、うまく描かれています。
人を妬んだり、恨んだりしても結局全部、自分に跳ね返ってくるものなのです。
⑧『球形の季節』恩田陸
東北のとある町で起こる奇妙な噂に、高校生たちが挑む話です。
鬱屈した高校生活の日常が、うまく描かれている学園モダンホラーです。
終わり方が微妙に尻切れトンボのような感覚になりますが、それが筆者のねらいなのです。
⑨『ケモノの城』誉田哲也
とあるマンションの一室を舞台にした、凶悪犯罪の話です。
実際にあった北九州市連続殺人事件を、モチーフに描かれています。
かなりなグロテスクな描写に、圧倒され続けられます。
相当の覚悟を持って読んでください。
⑩『愚行録』貫井徳郎
幸福に暮らしている家族に、突然訪れた悲劇の話です。
映画化もされていて、人間の心の中のドス黒さを絶妙に描いています。
フィクションですが、今の時代なら実際に起こりうることかもしれないです。
⑪『そして誰かいなくなった』夏樹静子
豪華クルーザー内で発生する殺人事件を描いた話です。
かのアガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」のオマージュとして楽しめます。
ドキドキ感が戦慄の真相へと導いてくれます。
タイトルは似ていますが、本家のものより、かなり読み応えがあります。
⑫『邪な囁き』大石圭
自分の心の中に棲みついている、忌まわしい生き物の話です。
他人にふりかかる不幸を好物にするという生き物です。
自分の意思とは関係のない純粋な悪意が描かれています。
あなたの心の中にも「あいつ」という生き物が、棲んでいるかもしれませんね。
⑬『殺人鬼フジコの衝動』真梨幸子
惨殺された一家の生き残りの少女が、次々に殺人を犯していく話です。
50万部を突破した大ベストセラーであり、尾野真千子さん主演で「フジコ」というタイトルでドラマ化もされています。
何が少女をこんなに変えてしまったのでしょうか。
深く考えれば考えるほど分からなくなってしまいます。
イヤミスを超越した、超イヤミス作品に間違いありません。
⑭『火の粉』雫井脩介
死刑判決を覆した元裁判官の隣家に元被告の男が、引越しをしてきたところから始まる話です。
累計55万部を突破した大ベストセラーであり、ユースケ・サンタマリアさんが主演でドラマ化もされています。
フィクションでありながら、リアル感が漂う描き方が印象に残ります。
最後の最後までハラハラさせられ、現実にもありそうな話です。
⑮『鴉』麻耶雄嵩
失踪した弟の謎の死の解明のため、弟が行った村に兄が潜入調査をする話です。
1997年の本格ミステリーベスト1を獲得しています。
数々のトリックが散りばめられていて、飽きることがありません。
果たして兄は、弟の死因を解明することができるのでしょうか。
仕組まれたカラクリにあなたは気付くことができますか。
⑯『触法少女』ヒキタクニオ
母親に捨てられた少女が、その母親に復讐をする話です。
少女の何がそういう感情に走らせたのか、誰も分かりません。
ただ、愛情が欲しいだけだったのかもしれません。
最後の最後に、足を掬われることが待ち構えています。
⑰『グロテスク』上・下 桐野夏生
人間の心の中に潜んでいる負の感情を描いた話です。
第31回泉鏡花文学賞を受賞しています。
他人が困っている、悲しんでいるのが快感になる異常な感情を、巧妙に描いています。
「グロテスク」というタイトル以外にはありえません。
⑱『誰か-Somebody』宮部みゆき
杉村三郎シリーズ第一弾であり、ひき逃げにあった男の娘達からの杉村が相談を受ける話です。
独特の筆致で物語の展開に引き込まれていき、人間の「悪意」が分かります。
信頼していた人に裏切られるということは、実に悲しいですね。
⑲『殺す』西澤保彦
次々に殺害される女子高生の捜査をする、刑事の心情を描いた話です。
スピーディーな殺人に振り回されながら、奇想天外な展開になっていきます。
物騒なタイトルですが、逆にドロドロ感に快感さえ覚えてしまいます。
こんな刑事いると思いますか。
⑳『暗鬼』乃南アサ
一見優しそうな大家族に嫁いだ主人公が、身の回りで起こる奇妙なことに段々と違和感を感じていく話です。
気味悪いほどの描写が随所に施されていて、不快感全開になります。
家族とは何かをあらためて感じさせられる作品です。
まとめ
当サイトおすすめのイヤミス作品20選をご紹介させて頂きました。
ミステリーの世界だけでなく、あなたの身近でで起こるかもしれません。
どうぞイヤミスの魅力に存分にハマってください。