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西條奈加おすすめ作品10選をご紹介~心に沁みる時代小説を描く~

さまざまな世界の物語を描く、西條奈加氏のおすすめの作品10選をご紹介させていただきます。

北海道に生まれ、東京の専門学校を卒業後、20年間の貿易会社勤務を経て、2005年40歳の時に、「金春屋ゴメス」という作品で、第17回日本ファンタジーノベル大賞の大賞を受賞し、作家デビューを果します。

その後もいくつかの文学賞を受賞し、ついに2021年に「心淋し川」という作品で、第164回の直木賞を受賞します。

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西條奈加おすすめ作品10選をご紹介~心に沁みる時代小説を描く~

小さい頃から、本を読むのが好きな女の子であり、小学校の卒業文集に“作家になる″と、将来の夢を書いたそうです。

現在でも、家で本を読み、アニメを見るだけで幸せだという事で、完全にインドア派宣言をしています。

また、食べることも好きなようですが、甘いものは全然ダメなようです。

何でも、子供の頃、甘いお菓子を食べたら、気持ち悪くなって、段々と食べられなくなって、体に合わなくなったそうです。

そんな西條奈加氏のおすすめの作品10選をご紹介させていただきますので、お楽しみください。

1、『金春屋ゴメス』

月にも移住もしている近未来であるのに、日本の中に、鎖国状態の「江戸国」が存在する話です。

主人公である辰次郎は、競争率三百倍の難関を潜りぬけ、「江戸国」に入国する許可を得るのです。

そして辰次郎は極悪非道、冷酷無比で知られる長崎奉行、金春屋ゴメスの下、致死率100%の流行病である「鬼赤痢」の正体を突き止めるべく同僚たちと奮戦していきます。

お奉行であるゴメスのキャラの強烈さも、さることながら、他の登場人物達もそれぞれ個性的でイメージが湧きやすく、生き生きと描かれています。

ここがポイント

謎解きと、青春と時代小説が一度に楽しめる作品です。

2、『烏金』

金貸しのお吟婆さんの元に、転がり込んできた素性の知れない若い男の浅吉が、次々に借金で首が回らなくなった人や、暮しに困っている人たちの問題を解決していく話です。

彼の仕事のやり方は、借金の返済に苦しむお客に、お金を貸しながら経営についてのアドバイスをしたり、時には起業の手伝いをするといった方法だったのです。

ここがポイント

笑いあり、涙あり、人情あり、そして少しずつ明かされる浅吉の謎も、変わっていく様子も読んでいて飽きることはありません。

江戸庶民のつつましい暮らしぶりが、うかがえる作品です。

3、『善人長屋』

裏稼業を持つ住人ばかりが住む長屋に、おせっかいで善人の錠前職人の加助が越してきたことにより、厄介ごとに巻き込まれていく9編からなる連作短編集です。

加助は行き倒れや病人、怪我人、赤ん坊など誰でも連れ帰り、その厄介ごとの無理難題に文句を言いながらも、長屋の面々が片付けていくのです。

各話には差配、店子のここに至った事情も織り込まれていて、深みのある人情話としても楽しめます。

ここがポイント

人のいい小悪党が、弱者を踏みにじる本物の悪党をやっつける、必殺仕事人的な懲悪もので、一話ごとのキレがいい作品です。

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4、『無花果の実のなるころに』

神楽坂に住む元芸者で気風のいいお蔦ばあちゃんと、健気で中学生の孫の望君が、周りで起きた事件をズバズバと解決していく6編からなる連作短編集です。

粋でいなせなお蔦ばあちゃんは、何かと人に頼られる人気者であり、神楽坂界隈で起きる事件を見事に解決していくのです。

事件自体は大したことは、ありませんが、この二人の魅力で飽きることはありません。

ここがポイント

随所に江戸風の義理人情が描かれていて、当世のうすら寒い現実を忘れさせてくれます。

あっさりした、語り口の楽しいミステリー作品です。

5、『涅槃の雪』

老中、水野忠邦が推し進める天保の改革に抵抗する北町奉行の遠山景元と、主人公である町与力の高安門佑らの苦悩と、理不尽な改革に苦しむ市井の様子が描かれている話です。

天保の改革に関わった実在の人物が多く登場し、物語の半分は歴史小説のような展開で進んでいきます。

天保の改革を推進した水野忠邦のえげつないやり方に憤りを隠せない、江戸庶民の怒りが伝わってきます。

それに対する遠山への好評判がさらに、水野忠邦に輪をかけて政に縛りをつけていくのです。

また、遊女であったお卯乃を女中に入れた門佑の心にもいつの間にか、愛が芽生えていきます。

ここがポイント

南北奉行を取り締まる、2人の奉行の生き様と高安門佑の正義感をじっくりと味わうことができます。

時代小説の醍醐味が堪能できる作品です。

6、『千年鬼』

小鬼が心の内に「鬼の芽」を持つ少女の民と出会い、千年にわたり何度も輪廻転生する彼女を見守っていく7編からなる連作短編集です。

無垢な心で罪を犯すと人に宿ってしまう鬼の芽、そして黒き心により芽が育ち、その実がはじけると、人は鬼と化し殺戮の限りをつくすと言われています。

この話は、転生するたびに鬼の芽を宿す宿命を背負った少女である民と、その芽を回収せんとする小鬼との絆と愛の物語なのです。

ここがポイント

人は住みづらくなろうとも、争いや悲しみを減らすために、諸法度や禁忌を作り続けてしまうのです。

人鬼になるな、希望を見つめて生きろと言われているような作品です。

7、『睦月童』

東北の村の睦月の里から、日本橋の酒問屋国見屋に招かれた一人の少女イオの話です。

イオは人の罪を映す不思議な目を持っていて、悪事を働いた者がその目を見ると金色に光って見えてしまうのです。

国見屋の跡取り息子である央介もイオの目を見たことで、激しい良心の呵責に襲われ、今までの悪事を反省し、人の為になろうとするのです。

更生した央介は、イオと江戸の街を散策するうちに、イオのその目により数々の事件を解決に導いていきます。

前半はホッコリする展開もありますが、睦月神の真実が明かされる後半は、怖い展開になっていきます。

ここがポイント

女性の求める美と、永遠なる命はエゴの元にあるという興味深い展開の作品です。

8、『猫の傀儡』

猫が主人公であり、その猫の傀儡として人間が事件を解決していくという、少し変わった七つの話です。

猫の社会に起きる猫の手だけでは手に余る事件を、上手く人間を使って解決することが、猫の傀儡師の仕事なのです。

傀儡師になりたての猫のミスジと、ミスジの傀儡に選ばれた物書きの阿次郎が、江戸の街で起こる猫と人が絡む不可解な事件を解決していくのです。

猫の生態を織り込みつつ、宿敵カラスとの絡みや、江戸の人間模様が面白く描かれています。

ここがポイント

時代劇の小気味よさと、猫たちの魅力も相まって味わいのある作品に仕上がっています。

※傀儡:操り人形の事です。

9、『まるまるの毬』

武家の身分を捨てて、菓子職人になった治兵衛、出戻り娘のお永、看板娘で孫のお君の親子三代で営む、和菓子屋の南星屋が舞台の連作短編集です。

治兵衛が全国を巡り習得したお菓子を日に二品だけ作り、親子三代で切り盛りする小さなお菓子屋なのです。

ここがポイント

ただ足を地につけ生活していただけなのに、出自の秘密がそれを乱してしまうのです。

後にその秘密が三人と、治兵衛の弟で高僧の石海おも巻き込み、大きな問題に発展してしまいます。

それぞれ事情を抱えながらも、丁寧に思い遣りを持って、生きている姿に心が温かくなる作品です。

10、『心淋し川』

江戸は千駄木町の一角の心町(うらまち)にある、貧乏長屋に住む人々の人情話を綴った6編からなる連作短編集です。

親子や恋仲の切なく、それでいて希望がある話で、しんみりとした気持ちになりながらも、心がほっと休まる様な気分にしてくれます。

ここにたどり着いた人は皆、自分たちは分っていなくても、生きなおすことをしているのかも知れません。

6つの話が少しずつ重なり合い、最後には、差配の茂十の謎の人生が明かされて、まさに、”そう来るか″と思ってしまいます。

ここがポイント

いつもの江戸の情緒とは一風違った、様々な思惑が澱んでいる江戸の街が、そこにあるように思える作品です。

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まとめ

西條奈加氏のおすすめ作品のご紹介は、お楽しみ頂けましたでしょうか。

どの作品も、心に沁みる素晴らしいものばかりです。

是非この機会に読んでみて、読書の良さを味わってください。

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