はじめに
私が特に好きな作家の一人として、内田康夫氏がいます。
その中でも同氏の『浅見光彦シリーズ』は書籍は全て読んでおり、二時間サスペンスも殆んど観ています。
そんな浅見光彦ファンとして、内田康夫氏・浅見光彦シリーズに関して語ってみようと思います。
私が内田康夫に出会ったきっかけ
「死者の木霊」を自費出版で出して好評を得た内田康夫氏は、其の後商業ベースとなる「後鳥羽伝説殺人事件」の発刊となるわけですが、私が内田氏の作品を初めて手にしたのは「平家伝説殺人事件」でした。
今までのミステリーにはない何か引き込まれるものがあり、その日のうちに読みきったのを今でも覚えています。
週末に書店に行き、内田康夫氏の作品を3冊ほど買い込み、それもすぐに読み終わり、また次の作品を週末に探すといった具合でした。
当初の頃の内田氏の作品は○○伝説殺人事件というものが結構あり、日本の各地に伝わる伝説を題材にしたものなのかと思っていましたが、私なりにそれは内田氏の読者を自分のミステリー引き込むための布石だったのではないかと思うようになりました。
其の後あまり○○伝説殺人事件というタイトルはなくなりましたが、もうすでに、内田氏のファンは確立されていたのです。
内田マジックにかかってしまい、かくいう私もそのうちのひとりです。
浅見光彦シリーズの魅力とは?
内田氏の浅見光彦シリーズは大好きで、中でも事件に出くわした時、地元の警察の刑事に犯人と疑われ、ひどい扱いをされ、職業は?と聞かれ「ルポライター」ですと答えるシーンがあります。
ゴシップ誌のそれと勘違いされ、怪しいがられ、身元紹介をするといわれ、それはやめてくださいと慌てて言うと、相手の刑事にますます怪しまれてしまいます。
ひとり残されて待つあいだの彼の心境は母親の「光彦、あなた、また事件にくびを突っ込んでお兄様に迷惑をかけないでね」ということが一番の不安材料なのです。
其の後、身元調査を調べに行った刑事が戻ってくるのですが、明らかに身元紹介へ行く前と様子が異なります。
警察署長までがにこやかな顔で「浅見陽一郎刑事局長様の弟様であるなら最初から仰って頂ければよろしかったですのに」と大変丁寧な扱いを受けるのです。
そして「兄は兄ですので、、、。」というお決まりの一言を言う場面が、一番好きなところです。
何か日本の警察の上下関係をあからさまに表現していて、旧態依然の体制のままなのかという思いになってしまいます。
浅見光彦の主人公像
いままでのテレビに登場した浅見光彦役は、
・篠田三郎氏
・国広富之氏
・水谷豊氏
・沢村一樹氏
・辰巳琢郎氏
・榎木孝明氏
・高嶋政伸氏
・速水もこみち氏
・中村俊介氏 の面々ですが、
私が原作に一番近いと思うのが容姿からすれば、中村俊介氏ではないかと思います。
ただ、水谷豊氏の語り口調が内田氏の浅見像に一番近いのではないかと思います。
まとめ
今回の記事は、内田康夫氏の作品を書店で初めて手にしたのがきっかけで、私が浅見光彦シリーズにのめりこんだ経緯を少々語らせていただきました。
まだまだ語り尽くせない魅力を、次回以降も少しづつご紹介していこうと思います。