迫りくる恐怖を感じる、三津田信三氏のおすすめ作品13選をご紹介させていただきます。
三津田氏と言えばホラーミステリーというくらい、かなりの数のホラー作品を発表しています。
ホラー作品に欠かせない要素は「不安」とのことであり、常にそのことを念頭に置いて執筆しているそうです。
三津田信三のおすすめ作品13選をご紹介~迫りくる恐怖を体感~
三津田氏の作品の最大の特徴は、本格ミステリーとホラーを融合させた作風です。
「全ての推理は徒労に終わるけど、何故か不安は覚えない」というホラーミステリーを書きたいそうです。
そんな三津田氏の描くホラーミステリーで、迫りくる恐怖を思う存分に味わってください。
ご紹介させていただく作品は、当サイト厳選のおすすめの13選になりますので、どうぞお楽しみください。
1、『蛇棺葬』
妾の子供として、旧家の百巳家に住むことになる「私」による回想録の形式で展開する話です。
幼少期と青年期の恐怖体験が克明に描かれていて、見えないものの表現が恐怖心を湧き起こさせます。
確かに恐怖要素満載の読み応えのあるホラー小説であり、湿り気のある物語の流れは超絶の恐怖を感じてしまいます。
ここがおススメ
本棚にあるだけで怖くなってしまう作品です。
2、『百蛇堂 <怪談作家の語る話>』
蛇棺葬の続編であり、ミステリーの要素を加えた百蛇堂の一夜の謎を解明しようとする、三津田氏とその友人たちの話です。
同僚編集者を襲う怪奇なもの、そして悲劇に発展していく様は、臨場感がたっぷりと味わうことができます。
前作「蛇棺葬」よりもさらにホラー感が増していて、怖いもの好きな人はかなり楽しむことができます。
ここがおススメ
夜、一人でトイレも行けなくなるくらいに、怖い作品です。
3、『厭魅の如き憑くもの 』
刀城言耶シリーズ1作目であり、因習的な山奥の村で起こる連続殺人の謎を解き明かす、異色の本格ミステリーです。
3人の視点で語られる構成になっていて、同じ出来事でも、3人それぞれのとらえ方で表現されているので、楽しめます。
ここがおススメ
恐怖におびえる連続で、先が見えなくなり、最後の最後までドキドキ感が続きます。
ホラーとミステリーのバランスが、うまい具合に噛み合っている作品です。
4、『禍家』
両親を事故で亡くした少年が、祖母と移り住んだ家で起こる様々な出来事の話です。
近所の老人の不吉な言葉や、次々に襲う怪異の謎を友達になった少女と調べていきます。
一つ一つの描写が実に細かく鮮明すぎて、見たくないものまで見えてしまう感覚に陥ってしまいます。
ここがおススメ
静かに迫りくる恐怖を感じてしまう作品です。
5、『凶宅』
少年が引っ越した家で違和感を感じてしまい、過去をさぐりながら、その原因を究明する話です。
家族を守るために小学4年生の子供が、家が建つ山の秘密を同級生の助けを得て調べていきます。
ここがおススメ
子供ゆえにできることが限られている中で、精一杯の打開策を考えるところに感動してしまいます。
ただ蛇が苦手な人には、お勧めできないほど恐ろしい作品です。
6、『赫眼 』
怖さがいっぱい詰まっている、12編からなる短編集です。
それぞれの作品がどのテーマに沿って、書かれたかを想像しながら読むと、怖さが倍増します。
ここがおススメ
夜読んだら、夢に出てきそうな不気味さがあるストーリーばかりです。
作品の表紙を見ただけで読む前から、怖くなってしまいます。
7、『密室の如き籠るもの 』
刀城言耶シリーズの4編からなる短編集です。
色々な物語に絡むミステリーと、怪しい物語が楽しめて、怖いのですが、お得感があります。
ここがおススメ
短編には長編にはない良さがあり、程よく緊張感が保たれているので、長編よりも怖さが増してくるように思います。
スキマ時間で読むには最高ですが、背筋が冷たくなる余韻が残る作品です。
8、『ついてくるもの』
淡々とした描き方が、徐々に背筋を這い上がってくるような7編からなる短編集であり、恐怖を感じてしまいます。
単に不気味で恐ろしいだけでなく、ユーモラスなラストがある話もあるので少し救われます。
ここがおススメ
完全に架空話ではないリアルさも伴っていて、読んでいると、背後に誰かがいるような恐怖が味わえます。
怖いと分かっていても、つい読んでしまう作品です。
9、『のぞきめ』
ここがおススメ
正体が分からない何者かが、迫ってくる恐怖をノンフィクションのように描いた話です。
民俗学的な見地で描かれた土地の風習の解説は、なるほどと納得してしまう部分も多々ありますが、やはり怖いです。
2部構成にすることでとても読みやすく、怖いながらも内容もかなり楽しめ、ページをめくる手が止まりません。
しかし誰かに覗かれていると思うと、本当に怖くなります。
10、『どこの家には怖いものはいる』
別々に伝わる5つの恐ろしい話から、怪異の中心を読み取ろうとするノンフィクションのような話です。
迫ってくるような恐怖を感じる内容で、かなり怖いのですが、ページをめくる手が止まらなくなります。
三津田氏の作風はいつか忘れてしまった、恐怖というものを蘇らせる術を持っているのかもしれません。
ここがおススメ
読み終えた後、ちょっとした物音にも敏感になってしまいます。
11、『誰かの家』
家出少年が空き巣狙いで忍び込んだ家は、近所でも有名な幽霊屋敷だったという話を含む6編からなる短編集です。
得体のしれない何かが家の中にいて、むしろ怖いという概念よりも薄気味悪い内容が多く描かれています。
ここがおススメ
どの話も、じわりじわりと迫ってくる怖さが、後になって段々と増してくるのです。
最後の最後まで、恐怖が堪能できる作品です。
12、『わざと忌み家を建てて棲む』
曰くのある家や部屋を集めて一軒の家にして、そこに人を住まわせる話です。
狂気そのものと言ってもいいい「家」の話であり、過去に何があったかも分からず、それぞれの部屋で怪異に遭遇する住人たちの様子が分かります。
ここがおススメ
得体のしれない怪異に浸って、もっと恐怖を味わってください。
13、『十三の呪 死相学探偵(1)』
死相学探偵シリーズ第1弾であり、死相の見える青年が探偵業を始め、持ち込まれた謎を解いていく話です。
テーマがガッツリのホラーのように思えますが、三津田氏の作品の中では、かなりライトな雰囲気になっています。
ここがおススメ
すこし怖いですが、サクサク読めるので、気分転換には丁度いいかもしれません。
万人受けする、ホラーミステリー作品です。
まとめ
三津田信三氏の作品のご紹介は、存分に恐怖を味わって頂けましたでしょうか。
ホラーといえば夏という概念がありますが、誰が決めたのでしょうか。
読みたいときに好きな本を読むことが一番ですよね。
あなたの読書の幅を広げてみてはいかがでしょうか。