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西加奈子おすすめ作品15選をご紹介~あきらめんと書かなあかん~

女性の心理をストレートに描く、西加奈子氏のおすすめの作品15選をご紹介させていただきます。

大学卒業後、「ピア」のライターを経て、2004年、「あおい」という作品で作家デビューを果たします。

2005年「さくら」が20万部を超えるベストセラーとなり、その後2012年には「きいろいゾウ」が宮崎あおいと向井理の出演で映画化されます。

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西加奈子おすすめ作品15選をご紹介~あきらめんと書かなあかん~

イラン・テヘランの生まれであり小学校の5年生までは海外で生活していて、その後はずっと大阪で育ち、大坂人より大坂人らしい大阪人です。

また、直木賞受賞会見の席でも「プロレスから勇気をもらった」と語るほどの大のプロレスファンだそうです。

そんな西加奈子氏のおすすめ作品15選をご紹介させていただきますので、どうぞお楽しみください。

1、『あおい』

色々な感情や個性に溢れた内容からなる、デビュー作を含む、3編からなる話が綴られています。

登場人物たちが皆、個性的で、明らかに脇役と思しき人物まで、一人ひとり、緻密に描かれています。

あっさりして、平易な文体なのですが、とっても奥が深く興味をそそられてしまいます。

ここがポイント

女性の深層心理が、ストレートに感じることができる作品です。

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2、『さくら』

犬のさくらと、個性的な家族である長谷川家の20年を描いた話です。

家族仲もよく、太陽のように明るかった家庭で、長男の死から不幸が重なり、離散の危機に見舞われてしまいます。

ここがポイント

しかし、家族は試練を乗り越えてゆくため、絆や団結で元の明るかった家庭へと修復していくのです。

最後の最後でスカットする作品です。

3、『きいろいゾウ』

都会から田舎に移り住んだ、お互いを「ツマ」、「ムコさん」と呼び合う、一組の夫婦の話です。

そんな二人の日常生活が、日記形式で交互に綴られています。

大切な人がそこにいる、ありがたさ、そして、夫婦にとってお互いが、かけがえのない存在であることを、分からせてくれます。

ここがポイント

ごく普通のことが愛おしく、大切だと思わせてくれる作品です。

4、『通天閣』

大阪の通天閣付近に住んでいる、中年の工員と、夜のお店でチーフとして働く女性の話です。

何のかかわりもない、二人それぞれの視点から、日常が交互に語られていきます。

ここがポイント

生きていることが、どんなに辛くても、どうしようもなくても、姿、形が悪くても、人間臭く、愛を感じる描写に感動さえ覚えます。

人生、なんかいろいろ辛いことあるけど、あきらめんとキバラなあかんと思う作品です。

5、『うつくしい人』

周りの目をずっと気にして、生きてきた女性が会社を辞めて、離島へ旅する話です。

そしてその旅先で出会う、二人の男性の純粋さに癒されて、自分らしく生きる元気を取り戻していきます。

周囲の目を気にせず、時には、人前で泣いたり、辛い気持ちを忘れて、前に進むことを示唆してくれているようです。

ここがポイント

人生はそれほど悪意に満ちてなんかいないと、思わせてくれる作品です。

6、『きりこについて』

人の言葉が分かる黒猫を拾った、きりこという女の子の話です。

7歳のきりこに拾われたラムセス2世と名付けられた子猫。

その猫が語っていく、きりこの人生が面白、可笑しく描かれています。

ここがポイント

誰かにおかしいと言われても、誰かは自分ではないのだから、気にしないこと、まさにその通りです。

人生の大切なことが、分かる作品です。

7、『円卓』

大家族に愛されて暮らす、小学3年生の女の子が少しずつ成長していく話です。

その女の子は孤独に憧れ、可哀そうでありたいと思う、主人公の琴子こと「こっこ」なのです。

かなり変わっているこっこは、友達の吃音に憧れ、ものもらいで眼帯をすること羨ましく思うのです。

ここがポイント

何にでも好奇心を抱く世代であり、個性と弱点の境界を考えさせられる作品です。

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8、『漁港の肉子ちゃん』

人を疑ったり、憎んだり、悪口も言わない、そして周りの人をそのおおらかさで包んでしまう肉子ちゃん。

そんな肉子ちゃんを娘である、小学5年生のキクリンの視点で物語は進んでいきます。

キクリンは少し大人びているけれども、母親想いの素直な子なのです。

人間関係などで生きづらさを感じている娘に対しても、肉子ちゃんは常に堂々として、前を見て生きているだけでいいと諭す姿も印象的です。

ここがポイント

肉子ちゃんのようにありのままに生きることができれば、もっと平和な世の中になると思える作品です。

9、『ふくわらい』

紀行作家の父の影響により、幼少より稀有な体験をして育った、風変わりな書籍編集者の女性の話です。

その女性の名前はマルキ・ド・サドをもじって鳴木戸定と名付けられたのです。

定が個性豊かな人々と深く付き合っていくうちに、成長していく姿がとても印象的に描かれています。

またプロレスの試合のシーンはリアルで壮絶であり、臨場感タップリで興奮してしまいます。

ここがポイント

熱い思いが、とめどなく溢れ出してくる作品です。

10、『ふる』

他人の顔色をうかがいながら、毎日を過ごしている28歳の女性、池井戸花しすの話です。

誰の感情も害さないことに、力を注いでいて、花しすの内面の悩みが伝わってきて、感傷的になってしまいます。

ここがポイント

しかし繰り返されるフレーズや、関西弁の響きに心地良いリズムを感じることで、いやな気分も吹き飛ばしてくれます。

生きることは、生々しいものだと感じてしまう作品です。

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11、『舞台』

初めての海外(ニューヨーク)へ一人旅に出かける、29歳男性、葉太の話です。

異常なほど、他人の目が気になり、演技し続ける葉太は、鞄を盗まれるのですが、自意識過剰の為、助けを求めることができないのです。

ここがポイント

父親との確執がまだあるのだろうか、果てしない自意識の渦に巻き込まれ、いろんなものに翻弄されながらも、前を向いて進んでいきます。

心にズドンと響く作品です。

12、『サラバ!』上・中・下

主人公の男子、歩の幼少から高校生までと高校、大学、そして怒涛の社会人から中年期で綴られる成長物語です。

歩がこの世に生まれ落ちてからの37歳までの栄光と、挫折が切実な想いと共に綴られています。

それと同じ位に、登場人物の描写や街の風景、出だしと結びの表現も、とても素敵であり、夢中になって読みこんでしまいます。

ここがポイント

全身全霊をかけて、語りかけてくるような作品です。

13、『まく子』

小学5年生の慧が住む温泉街に、不思議な転校生のコズエが現れる話です。

思春期の始まりであり、男と女の違いだとか、性や死を穢れとして捉えていて、大人になりたくないと思う慧の心情がうまく描かれています。

ここがポイント

成長する過程で、どこかに置いてきてしまったような、様々な感情を思い起させてくれます。

懐かしくて、新鮮な気持ちにもさせてくれる作品です。

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14、『i(アイ)』

複雑な親子関係の中で育ったにも拘わらず、繊細で優しい主人公のアイが、自分の存在理由について悩み、苦しみながらも成長していく話です。

アメリカ人と日本人の夫婦の養子として育てられた、主人公のアイが、自らの境遇に戸惑い、悩み、「自分はこの世界にいて、いいんだ」という実感を抱きながら、自分を見つけていきます。

実際に起きた世界の出来事も、随所に盛り込まれていて、リアリティ感もタップリに味わうことができます。

ここがポイント

大切な人を大切にしたいと思える作品です。

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15、『おまじない』

西加奈子氏の世界観がギュッと詰まっている、日常の生活が描かれている8編からなる短編集です。

劇的なことは起こらないのですが、自分や周りの人の気持ちを丁寧に描いているので、興味がそそられます。

ここがポイント

どうしようもなく、行き詰っているときに読むと、視界の端から手を差し伸べられているような感覚になります。

おまじないという独特の響きに、幸せになれるような気分にしてくれる作品です。

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まとめ

西加奈子氏の作品ご紹介は、お楽しみいただけましたでしょうか。

とても個性的であり、グッと惹きつけられるものがあります。

まだ、読んでいない作品などありましたら、是非この機会に読んでみてください。

きっと、ハマってしまうと思います。

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