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おすすめ推理小説 サスペンス一覧(作家別)

黒川博行のおすすめ作品12選をご紹介~筆一本で走る男の決意~

安定した面白さが楽しめる、黒川博行氏の作品12選をご紹介させていただきます。

大学卒業後、会社員や教師を経験して、1983年に「二度のお別れ」という作品で第1回サントリーミステリー大賞の佳作に選ばれ、翌年同作で小説家デビューを果たします。

そして1986年の第4回サントリーミステリー大賞を「キャッツアイころがった」で受賞し翌年、専業作家として活動していきます。

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黒川博行のおすすめ作品12選をご紹介~筆一本で走る男の決意~

作品を仕上げるのに一番時間をかけるのは、やはり、綿密な取材とのことで、「一を知って一を書くのと、五を知って一を書くのとでは雲泥の差がある」とのことで、取材はたくさんして、その中から使えるものを見つけ、執筆しているとのことです。

また、同じ大阪出身で同じく推理作家の東野圭吾氏とも親交が深く、黒川氏の人柄についても東野氏は自作解説で褒めています。

そんな黒川博行氏の作品を刊行順に12選ご紹介させていただきますのでお楽しみください。

1、『切断』

ここがポイント

大阪府警シリーズの中でも一際秀でていると評判の本作品は、男がいきなり殺人を犯すシーンから始まります。

登場人物の大阪弁もかなり控えめで、奇怪な連続殺人を追う刑事たちと犯人の行動が淡々と描かれています。

グロテスクで猟奇的な連続殺人事件ですが、犯人が強い怨恨を持つに至った背景が、時系列的に書かれているので、飽きることなく楽しめます。

時間を忘れて読んでしまいそうな作品です。

KADOKAWA
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2、『大博打』

大手チケットショップの会長が誘拐され、身代金として金塊2トンが要求される話です。

人質の会長と犯人、捜査に当たる刑事たちの掛け合いが大変面白く、誘拐事件であるのに、笑いと人情がふんだんに盛り込まれています。

ここがポイント

テンポのいい大阪弁に圧倒されながら、飽きることなく楽しむことができます。

軽いタッチなのに、かなり引き込まれる作品です。

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3、『封印』

元ボクサーで主人公の酒井が、恩人の津村を救うために自身の「封印」を解き、パチンコ業界の闇に迫る話です。

ボクサー崩れで釘師の酒井は、身に覚えのない事件にまきこまれてしまいます。

ヤクザ、警察、パチンコ業界のドン等、絡み合った謎を解き明かしながら事件の真相を解明していきます。

ここがポイント

大阪を舞台にした街や人物が、リアルで且つ軽妙な描写が冴える作品にまちがいありません。

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4、『迅雷』

ヤクザの幹部を誘拐して、身代金を要求する3人の男たちの話です。

極道を誘拐して一度目はうまくいったものの、二匹目のどじょうを狙ったばかりに、悪夢のような4日間を過ごすことになってしまうのです。

ここがポイント

誘拐犯3人の造作も面白く描かれていますが、誘拐されるヤクザの幹部のキャラも大変面白く、目が離せません。

予期せぬ展開に、結末が二転三転してしまう作品です。

文藝春秋
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5、『カウント・プラン』

アブナイ性癖の人たちを綴った5編からなる短編集になります。

ここがポイント

ノーマークの人物が犯人だったり、思いもよらぬ真相が潜んでいたりといった展開で、各話楽しませてくれます。

相変わらずの黒川氏特有の軽妙な大阪弁でのやり取りは健在で、テンポよくサクッと読むことができます。

安定した面白さが楽しめる作品です。

6、『疫病神』

疫病神シリーズの第一作であり、主人公、二宮と桑原の出会いから、彼らの最初の「シノギ」が描かれています。

建設コンサルタント業を営む二宮とその相棒で極道の桑原のコンビが、産業廃棄物処理場をめぐるトラブルに巻き込まれて大活躍します。

ここがポイント

大阪弁のリズミカルなやり取りに加え、適度にハードボイルド感もあり、ストーリーはバランスよく展開していきます。

読み始めたら途中で止まれない楽しい作品です。

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7、『文福茶釜』

日本画や骨董品の贋作をめぐる、5編からなる短編集です。

美術カタログ編集者や古物商、ブローカー達があの手この手で、一儲けしようとする姿が描かれています。

お互いに騙し欺き、最終的に誰に贋作を掴ませるかが焦点になっていきます。

ここがポイント

人間の欲をうまく描いている作品です。

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8、『蒼煌』

芸術院会員の座を賭けた日本画家の壮絶な選挙戦の話になります。

選挙戦の内幕は、億単位の札束が飛び交う票取り合戦であり、この業界で出世して権力を手にするための選挙工作が描かれています。

ここがポイント

組織があるところに権力が生まれ、権力があるところに闘争が生まれる構図が理解できます。

妙に生々しく感じてしまう作品です。

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9、『暗礁』上・下

疫病神シリーズであり、運送会社と警察の癒着にまつわる話が描かれています。

運送会社と警察の隙を狙って、「シノギ」を得る桑原と二宮のドタバタ活劇がはじまるのです。

相変わらずの2人の軽妙な大阪弁の会話は健在で、いつも通りに楽しめます。

ここがポイント

黒川氏のエッセンスが凝縮して、炸裂している作品です。

10、『破門』

疫病神シリーズであり、映画製作詐欺にまつわるヤクザ抗争を描いた、金に異常な執念を燃やす、主人公2人が活躍する話です。

2人のユーモラスな掛け合いが合間合間に入っていて、かなり面白可笑しい展開になっています。

相変わらず、登場人物が多いですが、次から次へと展開が早いのでストレスなく楽しむことができます。

ここがポイント

漫才を観ているような感覚になる作品です。

KADOKAWA
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11、『果鋭』

堀内・伊達シリーズであり、元刑事の2人が、パチンコ業界の闇に真っ向から立ち向かう話です。

パチンコ業界の裏事情(警察との癒着、換金問題、遠隔操作等)が、赤裸々に明かされていきます。

元刑事2人の絶妙な距離感がとてもいい感じで、ダメな人間ではあるけれども、どこか哀愁も漂っていて憎めません。

ここがポイント

大阪弁のパワーを存分に味わいながら、存分に楽しむことができる作品です。

12、『泥濘』

最新の疫病神シリーズであり、警察のOBが、老人ホームの乗っ取りやオレオレ詐欺に手を染めている話です。

コンビ2人の期待を裏切らない軽妙な会話と、悪を懲らしめる気持ちよさは相変わらず健在です。

込み入った展開と舌戦と暴力描写等、最後まで続く緊張感とのバランスが絶妙です。

ここがポイント

どんでん返しに次ぐ、どんでん返しのスピード感が味わえる作品です。

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まとめ

黒川博行氏の男気が漲ってくる作品は、お楽しみ頂けましたでしょうか。

まだ読んでいない作品がありましたら、是非この機会に是非読んでみてください。

読書の楽しみがひろがりますよ。

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