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辻村深月のおすすめ20作品をご紹介~若者の揺れ動く心を描く~

辻村深月氏の魅力がギッシリ詰まった、おすすめの20作品をご紹介させていただきます。

若者に絶大な人気を誇る辻村氏の作品は、思春期の切ない気持を、透明感のある文章で表現していて、とても読みやすくなっています。

ハッピーエンドの作品が多数あり、読後感を爽快にしてくれます。

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辻村深月のおすすめ20作品をご紹介~若者の揺れ動く心を描く~

幼い頃から読書好きであり、特にミステリーに興味があったようで、「シャーロック・ホームズ」シリーズや「少年探偵団」シリーズを読みあさっていたそうです。

デビュー作である『冷たい校舎の時は止まる』は何と、高校生の時から書き始め、大学4年間でやっと完成した作品であり、第31回メフィスト賞を受賞しています。

そんな辻村氏の選りすぐった、おすすめの20作品をどうぞご堪能下さい。

1、『冷たい校舎の時は止まる』上・下

雪の日に学校に閉じ込められた8人の高校生たちが不安におちいり、2ヶ月前に自殺があった事件を思い出してしまう話です。

ここがポイント

じわりじわりと、死んだ同級生の真相に迫っていく展開は、手に汗握ってしまい、とても緊張してしまいます。

青春、友情など、その世代の葛藤が丁寧に描かれていて、長編ですが飽きることなく楽しめます。

最後にすべてがつながり、謎が解明され、人を信頼する事に対する希望のようなものを感じてしまう作品です。

辻村氏のデビュー作であり、メフィスト賞を受賞してます。

2、『凍りのくじら』

藤子・F・不二雄を崇拝する父親が失踪して5年の月日が流れ、高校生になった娘の理帆子に、様々な出来事が降りかかる話です。

父が失踪して、母親と二人だけの生活の中で、どこか人と距離を置いて過ごしてきた、理帆子の前に一人の青年が現れます。

その青年との出会いにより、人と疎遠だった理帆子に少しずつ変化が現れてくるのです。

理帆子は出会いと別れを繰り返すことによって、自分の居場所を見つけていき、周囲の人と向き合っていくのです。

ここがポイント

ドラえもんのアイテムに、物語がうまくはまり込んでいて、なるほどと感心してしまいます。

とても温かい気持ちになれる、不思議な作品です。

3、『ぼくのメジャースプーン』

主人公である小学4年生の「ぼく」が通う小学校で起きた事件がきっかけで、クラスメートが僕に対して、心を閉ざしてしまう話です。

果たして主人公の僕は、そのクラスメートの心を開くことができるのでしょうか。

悪意に立ち向かい、復讐とは何か、善悪の判断は何をもってするのかということを考えさせられます。

ここがポイント

罪悪感と愛は紙一重であると感じてしまう作品です。

4、『名前探しの放課後』上・下

タイムスリップにより、同級生の自殺を知った衣田いつかは、友人と共にそれを阻止しようとする話です。

ここがポイント

序盤は高校生の清々しさや友情が感じられ、青春ミステリーのような展開で話は進んでいきます。

中盤から終盤にかけての怒涛の展開は、想像をはるかに超えています。

つらいことや、悲しいことがあっても、生き抜くための力を貰えるようであり、読み終わった後に満足感がこみ上げてくる作品です。

5、『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』

閉鎖的な田舎で発生したある事件をきっかけに、幼馴染の二人の女性の感情が交錯していく話です。

一人は母親を殺害し、もう一人はその彼女を追いかける、女性同士の距離感が細かく表現されています。

ここがポイント

女性の感情が怖い位リアルに描かれていて、ノンフィクションではないかと錯覚してしまいます。

辻村氏の作品としては珍しく、苦しい気持ちを抱いてしまう作品です。

6、『ツナグ』

死者と生者を一度だけ引き合わせることができるという「使者」を描いた、不思議な内容が詰まった5編からなる連作短編集です。

自分が会いたいと思っている亡くなった人は、本当に自分と会うことを望んでいるのだろうか。

ここがポイント

様々なことが考えさせられ、今を大事に生きることの大切さが、しみじみと分かります。

相手を思いやるということが、どれほど大切なことなのかを、痛切に感じる作品です。

7、『本日は大安なり』

大安の日にホテルで行われるの4組の結婚式を、それに関わる人たちの視点で描いた話です。

幸せいっぱいの話ばかりだけでなく、いろいろな複雑なことが重なり合ったりして、それぞれの内情が分かります。

ここがポイント

結婚式に出席した、いろいろな家族の形が見ることができ、なるほどと感心してしまいます。

最後には、とても温かい気持ちにしてくれる作品です。

8、『オーダーメイド殺人クラブ』

中学2年の女子生徒が、同じ中学2年の男子生徒に殺人を依頼する話です。

中学生の危なっかしい心の中が、とてもリアルに描かれていて、思わず自分の中学時代に照らし合わせてしまいます。

ここがポイント

作品の終盤まで、重く息苦しい展開が続いていきますが、何故かその感性に共感してしまいます。

素敵な最後に、乾杯したくなる作品です。

9、『水底フェスタ』

閉鎖的な田舎の高校生と、都会から舞い戻ってきた美しい女性が織りなす話です。

単純な男女の恋の話かと思いきや、想像を超えた異常な事実が、次々に浮き彫りになっていくのです。

辻村氏には珍しく性描写もガッツリとあり、許せない行為の伏線のように感じてしまいます。

ここがポイント

先の読めない展開と、タップリのリアリティ感を感じてしまう楽しめる作品です。

10、『鍵のない夢を見る』

5編からなる短編集で、それぞれのストーリーが、日常で起こりそうであり、起こらないような話です。

ここがポイント

どの話も犯罪がテーマになっていて、しかも女性目線で描かれているので、いつもとは違った面白さが味わえます。

追い詰められる女性の心理が、見事に表現されていて、女性の弱い部分とズルい部分が炸裂します。

第147回直木賞受賞作品にふさわしい作品だと思います。

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11、『島はぼくらと』

瀬戸内海に浮かぶ島の高校生4人組と、島に来た青年が出会う話です。

今どきの感覚と、島独自の感覚を持ち合わせている高校生は純粋であり、とても好感が持てます。

ここがポイント

島特有のしがらみや軋轢も描かれていて、瀬戸内の島の空気も感じることができます。

高校生たちの純粋な成長が、伺える作品です。

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12、『朝が来る』

赤ん坊の養子を貰った者と、渡した者を描いた話です。

ここがポイント

渡した側からの突然の電話の内容に、戸惑ってしまう貰った側の母親の心情が、痛いほどわかります。

どちらの母親の心情を察しても、とても苦しくなってしまいます。

いろいろな親の事情があるにしても、間にいる子供が、一番苦しい想いをするのではないでしょうか。

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13、『かがみの孤城』上・下

突然部屋のかがみが光りだして、不思議な世界に魅せられていく不登校児の話です。

かがみの中の世界には、自分と似た境遇の人間が7人も居たのです。

子供たちの不安や苦しさが、ひしひしと伝わってきて、やるせなさが残ります。

ここがポイント

あなたを苦しめる人間もいますが、必ず救ってくれる人間もいるのです。

期待を裏切らない、読んで良かったと称賛する声が多い作品です。

14、『スロウハイツの神様』上・下

スロウハイツというアパートで共同生活を送っている、6人に色々なことが、ふりかかる話です。

独特な個性に溢れた者たちが織りなす日々の行動は、とても面白く、目が離せなくなってしまいます。

ここがポイント

中盤から終盤に向けての怒涛の展開はある意味、序盤の伏線ともいえるような感じになっています。

心に温かさを感じてしまう作品です。

15、『サクラ咲く』

3編からなる短編集で、中高生の気持ちが素直に描かれている話です。

内容的には連作短編のように、少しずつつながっていて、学校という世界の楽しさを存分に味わうことができます。

ここがポイント

はらはらドキドキして胸にグッときて、学生時代に戻りたくなってしまいます。

多感な時期に、もう一歩踏み出す勇気をくれる作品です。

16、『家族シアター』

全7編からなる家族の物語を綴った短編集です。

様々な家族の生きざまをいろいろな視点から捉えていて、実に愛情に満ちあふれた感が漂ってきます。

ここがポイント

平凡な日常にありそうな話ですが、身近に感じるだけではなく、心にも響いてきます。

家族に接する温かさと難しさを、教えてくれる作品です。

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17、『光待つ場所へ』

3編からなるスピンオフ短編集であり、他の作品を読んでいなくても十分楽しめます。

青春の楽しい思い出や、苦い記憶を思い出させてくれます。

ここがポイント

人間はそれぞれに、いろいろな思いを抱えて、一生懸命生きているのが分かります。

生きていく上での勇気と希望を与えてくれる作品です。

18、『青空と逃げる』

不倫していた父親が交通事故に遭い、残された家族が逃げるという、何とも分からない話です。

本当は何が起こったのか、事実はどうなっているのか、結末が気になります。

家族が逃避行の途中に旅先で出会う人たちの優しさが、身に染みて伝わってきます。

ここがポイント

他人に対する信頼を捨てない気持ちが、大切だと分かります。

19、『ロードムービー』

辻村氏のデビュー作「冷たい校舎の時は止まる」の5編からなるスピンオフ短編集です。

小中学生が心に不安を抱えながらも、切なく成長していく様子がうまく描かれています。

ここがポイント

今、自分がやるべきことは何なのか、それぞれのひたむきさに感心してしまいます。

不思議な読後感に、浸れる作品です。

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20、『太陽の坐る場所』

高校時代のクラス会があっても来ない、今は人気女優となった一人の女性に視点をあてた話です。

彼女が引きずっている過去、さまざまな気持ちが交錯する中、飽きさせない展開で話は進んでいきます。

ここがポイント

自分が生きてきた過去の光と闇が、あからさまに分かるような感覚に陥ってしまいます。

周りに流されない、芯の強い人間になりたいと思う作品です。

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まとめ

辻村深月氏のおすすめ20作品のご紹介は、お楽しみ頂けましたでしょうか。

自分の青春時代を懐かしく振り返れた作品もあったと思います。

もう一度戻れるなら、あのキラキラ輝いていた時代に戻りたい。

そんなあなた、どっぷりと辻村作品に浸ってください。

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