今や大人気ミステリー作家の米澤穂信氏のおすすめ作品、15選をご紹介させていただきます。
米澤氏の作風は実に幅広く、青春、ファンタジー、本格ミステリー、イヤミス等、様々な世界観を楽しめることができます。
今回はその数ある作品の中でも、特に厳選した人気の作品15選をご紹介させていただきます。
厳選!米澤穂信のおすすめ作品15選をご紹介
米澤氏は中学2年生の頃から小説を書き始め、小説好きが高じ、大学2年生の時には、個人小説ウエブサイト「汎夢殿」を作りあげました。
小説を執筆するということに対する憧れと創作意欲は、かなり強かったようです。
その後、北村薫氏のミステリー小説に衝撃を受け、デビュー作「氷菓」で、ミステリー作家への道を歩むこととなります。
この機会に是非、米澤穂信氏のおすすめ作品を読んでいただき、筆者独特の世界観を楽しんでいただきたいと思います。
1、『さよなら妖精』
ユーゴスラビアからきた17才の少女マーヤと、高校生たちが出会い、そして別れまでの様々な日常を描いた話です。
彼女と過ごす謎にみちた日常は、高校生にとっても新鮮な衝撃であり、外国の話が苦手な方でも楽しんでいただけます。
おすすめポイント
外国のことを通じ、日本のことも見つめなおすという点で、とても心に響き、切ない余韻が残る作品になっています。
2、『王とサーカス』
新聞社を辞めた女性ジャーナリスト、太刀洗万智が雑誌社の海外旅行特集を組む仕事のために、ネパールへ取材に出かける話です。
取材先のネパールで事件に巻き込まれるのですが、その謎を解明していきながらも、ジャーナリストとしての苦悩も描いています。
おすすめポイント
ネパールの情景も詳しく紹介されていて、まるで映画を観ているような感覚に浸れる作品になっています。
3、『真実の10メートル手前』
珠玉の短編が6篇収録されていて、どの話も主人公、太刀洗万智の鋭い視点で、事件を捉えて真実を明らかにしていきます。
おすすめポイント
単に犯人を最後まで追い詰めるだけではなく、それに関わる人間の心理も的確に描いています。
この短編のタイトルは、実に絶妙だと感服してしまいます。
4、『春期限定いちごタルト事件』
高校1年生の男女、小鳩と小左内が織り成す探偵物語です。
そして二人の前に頻繁に現れる奇妙な謎に挑んでいきます。
おすすめポイント
何気ない日常に起こる事件はとても身近に感じることばかりで、ほのぼのとした気分にも浸れます。
コージーミステリーを読んでみたいと思ったらこれを読んでください。
小市民シリーズの始まりの作品です。
5、『夏期限定トロピカルパフェ事件』
おすすめポイント
前作の春季限定いちごタルト事件に続く小市民シリーズの第2弾です。
高校2年生になった二人の冒険が始まり、スウィーツ巡りが発端で事件が発生します。
いろいろな仕掛けが用意されていて、かなり楽しめます。
何故かスウィーツが無性に食べたくなる作品です。
6、『秋期限定栗きんとん事件』上・下
小市民シリーズの第3弾で、今回の事件は放火にまつわる話です。
おすすめポイント
前回、決別した二人の関係が逆に二人の関わる世界を大きくしていきます。
上巻では淡々とした展開で、あれっと思いますが、下巻で一気にクライマックスに達します。
さて気になる二人の関係は今後どうなることやらと思いながら、次作が待ち遠しくなります。
7、『リカーシブル』
父の失踪が原因で母の故郷である、地方都市で生活を始めざるを得なくなった中学生の姉と小学生の弟の話です。
かわいそうでよそ者に対する疎外感に無性に腹立ちますが、途中でやめることができない位に引き込まれます。
おすすめポイント
安心できる終わり方になっていて、かなり勇気がもらえる作品です。
8、『折れた竜骨』上・下
おすすめポイント
中世のイギリスを舞台にした、ファンタジーとミステリーを融合したような作品です。
通常では考えられない、魔法とかが描かれていて、ファンタジー好きな方でなくても十分に楽しめ、筆者独特の世界観に引き込まれます。
伏線のヒントが散りばめられていて、謎解きが好みの方には打って付けの作品です。
9、『儚い羊たちの祝宴』
読書サークル「バベルの会」から連なっていく5編からなる短編集です。
背筋が寒くなる恐怖がお好み方には特におすすめの暗黒ミステリーです。
とても読みやすい語り口調でスイスイ読んでいけます。
おすすめポイント
しかし、侮ることはできないのです。ラスト一行で驚愕します。
10、『追想五断章』
ある女性から「亡くなった父の書いた五つの作品を探して欲しい」と依頼される大学生の話です。
その五つの作品にはどんな謎が隠されているのか、段々と解明されていく展開に目が離せません。
リドルストーリーかなと思って読み進めていくうちに筆者の仕掛けた罠にハマってしまいます。
おすすめポイント
筆者の思惑はやはり読者に謎を探してもらいたい、という意向が伺える作品です。
11、『満願』
6つの奇妙な事件を綴った短編集で、全ての作品が驚愕の結末になっています。
おすすめポイント
「こんな短編が読みたかった!」という声が多いのも納得できます。
筆者の作風がギュッと詰まっていて、人間の奥底にある感情が巧みに描かれています。
読むのが止められなくなってしまう、贅沢極まりない作品です。
12、『氷菓』
おすすめポイント
アニメ化もされている古典部シリーズ第1弾の作品です。
無気力な主人公が、日常に起こりうる様々な事件に巻き込まれていく青春ミステリーです。
登場人物の個性がうまく描かれていて、思わず自分の学生時代に照らし合わせてしまいます。
なお、このシリーズは第6弾まであり、順番に読んでいくと、先がきになり、脱け出れなくなってしまいます。
13、『ボトルネック』
おすすめポイント
自分が生まれなかった世界へいってしまう、パラレルワールドのような作品です。
自分がいないもうひとつの世界で感じる、実在の自分は何だったんだろうか。
すこしイヤミスっぽさがある作品ですが、読後感は意外にも爽快な気分になってしまいます。
14、『インシテミル』
おすすめポイント
破格のアルバイト料につられて、選ばれた男女12人がその仕事の内容に驚愕する話です。
集団心理を筆者独特の感覚で的確に描いていて、人間のエゴが分かります。
かなりおもしろい仕掛けやトリックもあり、ハラハラドキドキの連続です。
映画化もされていて人気ですが、やはり小説の方が数倍おもしろく満喫できると思います。
15、『犬はどこだ』
犬探しを専門として看板を掲げた探偵事務所に、最初に舞い込んだ仕事は失踪人の捜索と、古文書解読の依頼だったという話です。
おすすめポイント
凄まじいストーリー展開で、論理的に推理を組み立てていく描き方は感服せざるを得ません。
最後に二つの依頼がクロスしていく有様は流石に唸ってしまい、続編を待ち焦がれてしまう作品です。
まとめ
いかがでしたでしょうか、厳選した米澤穂信氏の作品を15選ご紹介させていただきました。
様々な世界観に浸っていただける作品ばかりです。
まだ読んでいない作品がありましたら、この機会に是非読んでみてください。