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曽根圭介おすすめ作品8選をご紹介~すべてを忘れてからの創作~

絶妙な仕掛けのある、曽根圭介氏のおすすめの作品8選をご紹介させていただきます。

大学中退後、アルバイト生活を続け、25歳になった時にまずいと思ったらしく、ホテルに就職します。

その後10年間、ホテル勤めをしますが、36歳で退職し、蓄えた貯金で毎日図書館へ行き、当てもなくブラブラしていたとのことです。

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曽根圭介おすすめ作品8選をご紹介~すべてを忘れてからの創作~

毎日、図書館で本を読むだけの生活にも飽きてしまい、1回くらいは小説を書いてみようという気持ちになったようです。

それでもなかなか筆が進まず、初めての作品を書き上げるまで、5ヶ月かかったようです。

そして、「沈底魚」という作品を書き上げるのですが、どうしてもストーリー展開が気に入らず、うつ状態がつづく中、気分転換に短編の「鼻」という作品を書いたところ、日本ホラー大賞の短編賞を受賞するのです。

それがきっかけとなり、もう一度「沈底魚」を書き直し、江戸川乱歩賞の受賞に至るのです。

また、行き詰った時には、頭が空っぽにできて、リセットできるので、山登りを趣味にしているとのことです。

そんな曽根圭介氏のおすすめの作品8選をご紹介させていただきますので、お楽しみください。

1、《沈底魚》

国会議員として紛れ込んだ、中国のスパイを炙り出そうとする公安の活動を描いた話です。

警視庁公安が、現役の国会議員の中にスパイがいるという情報をきっかけに、疑心暗鬼の中、捜査を行っていきます。

話が二転三転していき、二重スパイもいることが分かり、混乱を極めてしまいます。

そういう暗躍の内側を一人の刑事である、不破が暴いていくのです。

組織内での駆け引きや、姿の見えない人物、暗い雰囲気の中で話は進み、国家を動かす事態に話は展開していきます。

ここがポイント

様々な思惑が絡み合う中での、騙し合いのやり取りが味わえる作品です。

2、《鼻》

不思議な世界の奇妙な話を集めた、3編からなる中編集です。

人間の価値が株価として設定されている世界「暴落」、酔って目が覚めたら、ビルとビルの間に手錠で繋がれていた「受難」、そして、人間自体が外見でブタとテングに分けられた社会が舞台の「鼻」。

趣向の異なる三話が収録されていて、どの話も面白く、特に表題作はその仕掛けに気付くと、思わず声が出てしまいそうになります。

ここがポイント

ホラーでありながら、ブラックユーモアのような絶妙な要素が詰まった作品です。

3、《熱帯夜》

一風変わった世界観を共有している、3編からなる中編集です。

ヤクザの人質になる「熱帯夜」、高齢者の一斉検査から悪夢に行き着く「あげくの果て」、そして市役所勤務の自分がゴミ屋敷の対応をせまられる「最後の言い訳」。

交互に描かれる様々な視点から、徐々に謎が明かされていき、到達点に至る寸前で突き放すという、巧みな仕掛けに感心してしまいます。

ここがポイント

構成力が素晴らしく、読みやすく面白く、ワクワク感も溢れています。

救われない話ですが、完成度の高さに感服してしまう作品です。

4、《本ボシ》

妹が幼女連続殺人事件の被害者だったという過去を持つ、若手刑事を主人公とした冤罪がテーマの話です。

序盤は曖昧な目撃証言しかない、幼女殺害事件の被疑者を取り調べによって、自白させるまでが描かれています。

中盤から終盤にかけては、同じような事件が2年後に発生して、果たして前の事件の真相が、覆ってしまうのかという疑問が起きてしまいます。

ここがポイント

見込み捜査による、強引な行動が招いた結果が明らかになっていき、人間の間違った思い込みが、冤罪を生んでしまう結果に至っては、やりきれなさが残ってしまいます。

単なる犯人探しではなく、冤罪が発生する可能性、被害者家族の悲哀、加害者家族の苦悩、と言った重いテーマをキッチリとまとめ上げた作品です。

5、《藁にもすがる獣たち》

三人のそれぞれの男女が、お金にもがき、お金を巡って四苦八苦する話です。

DV夫に耐えながら、工場と風俗で働く主婦、ヤクザに借金がある悪徳刑事、床屋を廃業してサウナでアルバイトをする初老の男。

サウナに来た男が大金を置き忘れたことから、縁もゆかりもなかった、これら3人の男女が、金に追い詰められ、大金に吸い寄せられていく様が、面白可笑しく描かれています。

3人の窮地に立たされた状況での、心の葛藤や個性が独特なタッチで表現されていて、興味深く楽しめます。

ここがポイント

藁にもすがりたい気持ちは分かりますが、小さな欲が大きな躓きになってしまうことが、分かる作品です。

6、《暗殺競売》

人殺しの依頼をネットで入札して、請け負うという話が綴られた4編からなる連作短編集です。

入札は最高価格ではなくて、最低価格で応募者(殺人者)は取引を行っていくのです。

組織では殺しに必要な武器の販売以外にも、メンタルにも配慮していて、ユーモアタップリに殺し屋サイトの実態が描かれています。

しかし、裏切り者に対する制裁はなかなかエグイものがあり、どん底に突き落とされてしまいます。

ここがポイント

ブラックな中にも笑える要素が、多分にある作品です。

7、《工作名カサンドラ》

奥多摩山中の事故車のトランクらから発見された、両耳と鼻を削ぎ落された瀕死の男性の事件を追う刑事の話です。

そしてそのことが切っ掛けで、ある機密文書が絡み、政治家、スパイ、狙撃手の生死をかけた攻防へと展開していくのです。

そして歴史的テロ事件にも発展していくのですが、果たして勃発してしまう前に防ぐことは、できるのでしょうか。

ここがポイント

警察ミステリーに陰謀ものの、サスペンス要素を組み合わせたような内容であり、楽しめる作品です。

8、《黒い波紋》

元刑事でロクデナシの男が、子供の頃に家を出ていった、父親の遺産目当てのために身元引受人になる話です。

偽名で借りた父親の私書箱に、何者かが毎月30万円を送金していたことを突き止めてしまいます。

そしてさらに父親が住んでいたアパートの天井裏から、ビデオテープが見つかり、強請りのネタを手に入れるのです。

しかし、相手も一筋縄ではいかず、胸糞が悪くなるくらいに、なかなか手強いのです。

ここがポイント

強烈な個性のぶつかり合いがある、絶妙なタイトルに唸ってしまう作品です。

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まとめ

曽根圭介氏の作品のご紹介は、楽しんでいただけましたでしょうか。

まだ読んでいない作品がありましたら、是非この機会に読んでみてください。

読書の楽しさが広がると思います。

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