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皆川博子おすすめ作品10選をご紹介~幻想文学の神髄を描写~

幻想的な青いバラ

幻想的な世界が耽美できる、皆川博子氏のおすすめ作品10選をご紹介させていただきます。

「海と十字架」という作品で児童文学作家としてデビューした後に推理小説、サスペンス分野に転向しています。

それからは、歴史・時代小説、幻想小説、伝奇小説、ミステリー等いずれのジャンルでも卓越した手腕を発揮しています。

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皆川博子おすすめ作品10選をご紹介~幻想文学の神髄を描写~

皆川氏は幼い頃から大変読書が好きだったようで、結婚してもミステリーを濫読していたようです。

そして、ある時期を境に突然、書籍を読みふけっているうちに、培われたものが溢れるように小説を書き始めたそうです。

今後のテーマとしても、人間の心の奥底に潜む狂気や、恐怖を描いていきたいとのことです。

そんな皆川博子氏のおすすめの作品10選をご紹介させていただきますので、お楽しみください。

1、『恋紅』

混乱の幕末期、廓の娘として生まれた少女が、大人の女として成長していく姿を描いた話です。

芝居小屋の役者と出会い、恵まれた暮らしをしている自分に寂莫感を感じていただけに、蔑まれながらも、陽気さを持ち続ける役者に、自分の居場所を見つけていったのです。

幕末当時の市井の様子もリアリティ感タップリに描かれていて、文中に引き込まれてしまいます。

ここがポイント

生きるということをテーマにしている、味わい深い作品です。

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2、『水底の祭り』

ホラー要素もある少し味わえる、ミステリアスな話が3編詰まった短編集になります。

ここがポイント

人が生まれついて持っている業は、どんな善人になろうとも、ふとしたことで湧き上がってくることがあるのです。

そして、まさに復讐心が燃え上がったりしたその時に、痛い目に合わせてやろうかなどという話が、綴られています。

ジャケットの薄ら怖い絵のような作品です。

3、『薔薇忌』

舞台芸能に生きる男女が織りなす世界を綴った、7編からなる短編集です。

妖しく濃密な世界にうっとりしてしまい、話の中に引きづり込まれてしまいそうになります。

ここがポイント

そんな美しくて幻想的な世界に浸っている中、最後に叩きつけられる衝撃の結末は、クセになってしまいそうです。

正しく幻想的な世界が、耽美できる作品です。

4、『滝夜叉』

平将門と藤原純友が手を結び、朝廷に反旗を翻す話です。

盟約の証に将門の娘夜叉と、純友の息子九郎が夫婦となるのです。

夜叉の従者の美丈丸、千代童、さらには夜叉に姉の如月尼、総勢五人が西や東で、そして都で数奇なめぐり逢いを繰り返す歴史絵巻と化していきます。

ここがポイント

壮大に繰り広げられる、冒険小説のような作品です。

5、『死の泉』

第二次世界大戦終戦間際から、終戦後のナチス統治下のドイツの養護施設を舞台にした話です。

当時の思想を是とする医学者に、人生を翻弄される一人の女性と子供たち。

ここがポイント

史実と創作を交えた内容は壮大であり、それによって作りこまれた世界は、かなり壮絶であり、読み応えがあります。

芸術の域に達する作品に間違いないと思います。

6、『猫舌男爵』

様々な世界を味わうことができ、る5編からなる短編集です。

ユーモアであったり、幻想的になったり、恐怖に慄いたり、歴史を垣間見たりと様々なテイストが楽しめます。

どの話にも圧倒されてしまい、夢中になり、読み続けずにはいられなくなります。

ここがポイント

やはり、短編であっても、稀有な作家の作品は何か違うのですね。

7、『蝶』

凄惨で幻想的な美が味わえる、8編からなる短編集です。

古典的できれいな日本語表現と、古い詩を引用していて、妖しいけど悲しくて、それでいて美しさも漂ってきます。

ここがポイント

それぞれが短い作品ですが、濃密であり、高いクオリティを持っています。

皆川氏が醸し出す愉悦を、堪能できる短編作品です。

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8、『聞かせていただき光栄です』

十八世紀のロンドンが舞台になっていて、外科医とその弟子たちが連続殺人と不可能犯罪に挑む話です。

とある外科医の解剖教室から発見された死体をめぐり、謎が謎を生んでいきます。

解剖学がまだ最先端の学問だった時代、警察制度のままならなかった中での犯罪捜査が描かれています。

ここがポイント

伏線も散りばめられていて、いろんな要素が楽しめる秀逸な作品です。

9、『アルモニカ・ディアボリカ』

「聞かせていただき光栄です」の続編であり、正体不明の屍体の、情報を求める広告依頼が舞いこむ話です。

十八世紀イギリスの時代背景を織り交ぜながら、複雑に絡んだ真相を究明するうちに、壮絶で切ない過去が浮き彫りにされていきます。

ウイットに富んだ会話も盛り込もれていて、緊張を解きほぐしてくれる工夫もされています。

ここがポイント

格調高い文体に感心する作品です。

10、『U』

オスマン帝国の奴隷兵として、拉致された3人の少年兵の友情は、300年の時空を超えて再びUボートに集う話です。

オスマン帝国時代のトルコと、第一次世界大戦中のドイツのUボートの話が、同時に二つの時間軸で描かれています。

オスマン帝国時代の宮廷生活や権力闘争、Uボートの緻密な描写や情報量には圧倒されてしまいます。

ここがポイント

数奇な物語にドップリと浸れる作品です。

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まとめ

驚くべき筆力の皆川博子氏の作品はお楽しみ頂けましたでしょうか。。

まだ読んでいない作品がありましたら、是非この機会に読んでみてください。

その素晴らしさに感動してしまいますよ。

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