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二階堂黎人おすすめ作品10選をご紹介~心が躍る予想外を描写~

鮮やかなトリックが堪能できる、二階堂黎人氏のおすすめの作品10選をご紹介いたします。

大学卒業後、運輸省の外郭団体に勤務し、1990年に第1回鮎川哲也賞に「吸血の家」という作品で佳作入選を果たします。

そして1992年講談社から出版された、二階堂蘭子シリーズの第1作「地獄の記述師」で作家デビューを果すことになります。

1994年に外郭団体を退社し、本格的に執筆活動に入り、復古調の探偵小説的作風を打ち出していきます。

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二階堂黎人おすすめ作品10選をご紹介~心が躍る予想外を描写~

大掛かりなトリックを駆使した、本格派ならではの謎解き志向と同時に、作品に怪奇色を盛り込んでいるのが特徴であり、ロジックよりもトリックであり、トリックよりもプロットであるを創作の標語にしているとのことです。

古き良き探偵小説を思わせるような懐古調な作風で、新本格の読者からも幅広い支持を得ています。

また、ハードボイルドなども手掛けていて、さらに近年はアンソロジーの編纂でも活躍しています。

そんな二階堂黎人氏のおすすめの作品10選をご紹介いたしますので、お楽しみください。

1、『地獄の奇術師』

二階堂蘭子シリーズの第一弾であり、十字架屋敷に住む実業家の暮林英希の家族が「地獄の奇術師」と呼ばれる何者かに次々と不思議な状況で殺害される話です。

全体的な雰囲気が、江戸川乱歩調な古めかしさに包まれていて、本格探偵小説の様相を示しています。

三重の密室、犯人の残す手がかりの謎、莫大な資産家である被害者一族にまつわる過去と、探偵小説の持つ様々な楽しめる要素が組み合わさっていて、かなり楽しむことができます。

更にはキリスト教の教義も加えられることにより、重厚な仕上がりになっています。

そしていよいよ二階堂蘭子の推理が冴え渡る時がやって来るのです。

ここがポイント

どこに事件の鍵が落ちているかは、読み終わるまでわからない作品です。

2、『吸血の家』

二階堂蘭子シリーズの第二弾であり、江戸時代から遊郭を営んでいた、旧家にもたらされる殺人予告から物語は始まります。

殺人予告に始まり、足跡なき殺人に密室殺人、それに24年前に起きた未解決の惨劇まで絡んでくるのです。

しっかりとした王道のミステリーですが、相変わらず有名ミステリーに言及する部分もあるのは確かです。

足跡なき殺人のトリックはとても鮮やかであり、お見事というほかはありません。

ここがポイント

最後に解き明かされた事件の全貌に、驚かざるを得ない作品です。

3、『聖アウスラ修道院の惨劇』

二階堂蘭子シリーズの第三弾であり、野尻湖畔にある修道院の塔で起きた二つの密室殺人の話です。

修道院を舞台に起きる、ヨハネ黙示録に見立てた連続殺人事件であり、密室、首なし死体、暗号と盛りだくさんの内容になっています。

今回も数多くのマニアの知識に名探偵、二階堂蘭子の名推理が冴え渡ります。

伏線は確かに存在しますが、論理的に解くことが出来るか否かはわかりません。

ここがポイント

鮮やかなトリックと、どんでん返しを含む驚くべき結末へのプロットには恐れ入ってしまいます。

4、『悪霊の館』

二階堂蘭子シリーズの第四弾であり、ある一族の敷地内で起きる連続殺人の話です。

中世の魔術、魔女狩り、いわくつきの洋館、歩く甲冑とか道具が、これでもかと言うくらいに登場します。

特に甲冑を使用した人間消失トリックは秀逸であり、中々の巧さが施されていてかなり楽しむことができます。

伏線は至るところに張られていて、推理はしやすい筈ですが、結末にたどり着くにはかなり難しく感じてしまいます。

ここがポイント

素晴らしくバランスのとれたプロットの作品です。

5、『ユリ迷宮』

二階堂蘭子シリーズの第五弾であり、切れ味鋭い2編の短編と中編です。

ロシア館の謎:第一次大戦でスパイをやっていた老人が、遭遇した吹雪のお城消失の謎を解く話です。

豪快な消失トリックや、きな臭い時代の雰囲気に歴史の謎もブレンドした作品です。

密室のユリ:推理の切れ味よりも、犯人追求の手筋が面白く、描かれている話です。

劇薬:誰がいつどうやって、毒を仕込んだかを考える謎解きで、結末が二転三転して、楽しめます。

ここがポイント

各話とも短いながらも、驚かせるような仕掛けがいくつもあり、その謎を追っていくだけでも楽しめる作品集です。

6、『人狼城の恐怖 第一部ドイツ編』

二階堂蘭子シリーズの第六弾であり、ドイツとフランスの国境に建つ人狼城で起こった大量殺人事件の謎に、二階堂蘭子が挑む話です。

ここがポイント

世界最長の推理モノであり、ギネスブックに登録されています。

かなりグロテスクな殺人が、次々に起こり、背景設定も絶妙の効果で、そこに閉塞感と重圧感が加わって、さらに鳥肌ものです。

舞台となる人狼城が最終目的地であり、その2日くらい前から始まり、戦争や歴史、果ては伝説や登場人物の生い立ちまでもが盛りだくさんに描かれています。

4部までハラハラ、ドキドキの展開が続く作品です。

7、『バラ迷宮』

二階堂蘭子シリーズの第七弾であり、長編にしても良さそうな6編からなる短編集です。

ここがポイント

各話がコンパクトにまとめられているので、あっさりした印象を受けますが、密室トリック、アリバイトリック、ダイイングメッセージなど、様々なタイプのミステリーが楽しめます。

乱歩調の「サーカスの怪人」から始まり、ゴシックホラー風の「喰顔鬼」、二階堂蘭子の優しさが垣間見える「薔薇の家の殺人」まで、トリックはシンプルですが、全体を通しての雰囲気がすばらしい作品です。

8、『悪魔のラビリンス』

二階堂蘭子シリーズの第八弾であり、完全密室状態の寝台特急「あさかぜ」の個室で女性の惨殺死体が見つかる話と、全裸の若い男が氷柱の中に入れられているガラス御殿の話からなる2つの中編集です。

魔王ラビリンスなる怪人物による不可能犯罪2つに名探偵、二階堂蘭子が挑んでいくのです。

ここがポイント

探偵ものの雰囲気がタップリで、凝ったトリックや怪しげな登場人物で、かなり楽しませてくれます。

さらには嫌味なくらいの観察力や推理を披露していて、謎解きも面白くなっています。

続きが気になってしまう作品です。

9、『私が捜した少年』

ボクちゃん探偵シリーズの第一弾であり、ハードボイルドをパロディ化した5編からなる連作短編集です。

物語としてはしっかりとした、本格推理モノであり、凝ったトリックも使われています。

主人公である幼稚園児の渋柿信介のキャラクター設定もしっかりしていて、かなり楽しめます。

ここがポイント

作品のすべてのタイトルが有名作品をもじったモノであり、楽しくなってしまいます。

最高のユーモアハードボイルド作品です。

10、『奇跡島の不思議』

水乃サトルシリーズ大学生編の第一弾であり、多くの美術品の鑑定をするために孤島(奇跡島)を訪れた美大のサークルメンバーたちの話です。

かって惨劇があったと噂される館が在る奇跡島に美大生たちが訪れ、やがてクローズドサークル化された孤島で、連続殺人の幕があがるのです。

純粋なフーダニットですが、最後に推理を紐解く探偵役は、一体誰なのかという謎も仕掛けられているのです。

ここがポイント

一番のサプライズは、最後の最後に待っています

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まとめ

二階堂黎人氏の作品のご紹介は、お楽しみいただけましたでしょうか。

まだ読んでいない作品がありましら、是非この機会に読んでみてください。

素敵な読書ライフを満喫してください。

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